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ハーモニー・コリンは大好きだけど、まさか彼の映画を観て、じんわりとした感動がこみ上げてくるとは思わなかった。 キャスティングがうまい。その中でも、なんといっても主人公のムーンドッグを演じたマシュー・マコノヒーがすごい。彼の演じる役はたいがい麻薬ばかりやっている。本作でもそう。彼は役を貰うと「このキャラクターは麻薬ばっかりやっている設定にすると、より魅力的になるんだよ」とかアドバイスしているのだろうか。 世間の評価は知らないが、ぼくにとってマシュー・マコノヒーは名優だ。なぜか麻薬をやらない役だった「インターステラー」の彼の演技で号泣した。 それはともかく、すかすかのどんちゃん騒ぎにしかならなそうなこの映画に重みをもたせ、観客に人生の意味を考えさせる価値ある映画にしたのは、マシュー・マコノヒーの演技力によるものだ。 それにしても、「スプリング・ブレイカーズ」もそうだったけど、いつの間にかハーモニー・コリンはきちんと物語を紡ぐ人になっていたのだなあ。 気になったのは、やたらと背景や人をぼかすカメラワーク。ムーンドッグの孤独を表現しているのだろうか。
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