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ずーっと黙ってるトヨエツと、定番のチャラけた妻夫木聡、2人が登場して2人で終わる映画。オープニングの雰囲気からヤクザ映画系を期待すると激しく裏切られる。個人的に静かな映画は嫌いじゃないですが、コレはちょっとアレです。「茹で卵剥いてみたらまだ全然出来てなかった!」みたいな映画。 台湾が大好きな私なので(知ってる店が幾つか出てた)星を1つ追加しましたが、台湾を知らない人、二人の役者に特に興味がない人には退屈極まりないと思います。★は1.5くらい。写真集をめくってる感じでエログロは無し。 さて、そんな中でも冒頭のシーン、これは凄い!(それで期待して最後まで見ちゃった)。台北の松江(ソンジャン)市場にある『沈記原汁牛肉麺』で撮影されてる完全ノーカットの異様に長い食堂のシーン。長回しのシーンって大好きだけど定点カメラなのと、食事も普通にしてるのと、台詞も食べる速度に合わせたのがそのままの尺で入れてあるのと、エキストラ無し?なのか周囲がそのままだし....とにかくカッコいい。ここだけ好き。 加えて全体的な色合いも、カメラアングルも、音楽も、役者もいい。ストーリーはシンプルだけど悪くない。一体何がアカンのだろうか? 女に対する愛が伝わってこない、喪失感も全然伝わってこない、怒りも伝わらない、死に対する恐怖も伝わってこない。演出以前の問題。 60歳間近のトヨエツと、40歳手前の妻夫木で撮ったのも残念。今から10年前だったらピッタリはまっただろうに...なんか惜しい映画だわ〜。「つまらなかった」では済まされない何かがあって、評価は低いけど何年か経っても内容をクリアに覚えてるだろうとは思います。
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