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意味不明とか難解だとか言われてるみたいですが、どだい荒唐無稽なお話なのだ。でも、正直アダム・ドライバーにつられて観に行った私ですが…刺さりました。 映画は、登場人物の妄想や空想、幻想を体現するには最高の手段だと常々思ってるけれど、実際に非現実なものと、本当は実在するのにドンキホーテ(というかハビエルおじさん)には自分が棲む世界に見えてしまうもの、その映画ならではの境界線の曖昧さがいい。こちら(観者)はそれがおかしくてたまらない。でも、最初は「いい加減にしてくれよ」と辟易してるトビーがだんだんと真剣な眼差しになるように、ハビエルおじさんの哀しみに少しずつシンクロしてくる。 セルバンテスは残念ながら読んでなくて、ドンキホーテといえば私にとってはバレエ。でもあれもドンキホーテはただの狂言回しで風車のエピソードくらいしか出てこない。せめてあらすじだけでもおさえておけば、鏡の騎士にもなるほど!と思ったに違いないのに。 さて、サーベルを受け取ったトビー。ドンキホーテは永遠に。
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