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Schindler's Memo
4 years ago
Permanent Nobara
Movies · 2010
4.5
原作のマンガを全く知らないで観たせいか、存外に楽しめた。というより、全く知らないで観る観客のために、きっちり演出されていると思う。こういう映画は好きだ。 二つの側面を持っていると思う。 一つは、この監督の傑作「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」と同じく、三人の女性の性格をデフォルメして、それぞれのバイタリティを描いた痛快エンターテインメントとしての側面。 一様に男運の悪い三人を演ずる女優陣、それぞれ素晴らしい演技を見せるが、特に小池栄子が凄い。既に中堅どころの性格女優のような貫禄さえ感じる。とてもグラビア・アイドル出身とは思えない。池脇千鶴も、若いのに中年女性のような疲れを見せる。野暮ったい体型というか、格好を演技で表出している。 この映画のもう一つの側面は、心の傷を持つ女性の「女性映画」としての側面だと思う。 主人公の菅野美穂が、他の二人に比較して落ち着いた性格の女性を演ずるが、映画の初めから、妙に違和感が漂う。中ほどの温泉ホテルのあたりから、この女性の悲しさ、寂しさが押し寄せて来て、いよいよ何かある・・という展開。 ワキのベテラン陣俳優も良い味を出しており、久しぶりにキメ細かい演出の「面白い邦画」を観た感じがした。
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