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ただのスポ根とは一味違う。高校生たちがやるような部活とは違い、彼女たちには背負うものがあった。その涙の重さが違う。 鼻持ちならない高飛車なダンス教師。いやいや村に来て、先生をやらされることに不満でならない。さらに教えるのが、ずぶの素人なわけでなおのこと。しかし、少女たちの熱意に押され、本格的に教えることに。次第に人数も増え、生徒たちに愛着も沸いてくる。さすが、ダンスの先生だけあって、鼻っ柱は強い。生徒を殴った父親に殴り込みをかける。その生徒が村を去っていくときに、強く抱き締める。感動的だった。馬鹿にしていた生徒との絆が生まれていたのだ。しかも、炭鉱の人間から疎まれつつ、逆境の中で築いた絆だ。その繋がりはとても強い。 弱小の部活が馬鹿にされたり、野次をとばされたりは、スポ根では必ずあるものだけど、今回はいつもと重みが違う。反対するものには、炭鉱マンを長年やっていた誇りがあるし、現実的な目先の生活もある。彼らが反対する気持ちもわかる。しかし、フラガールの面々は村の山の存亡をかけて、踊っている。当然、そのハワイアンズが成功するかの不安はあるが、目標を持った人間は強い。 反対していた炭鉱マン達も彼ら彼女らを認めざるを得ない。村中からかき集めた暖房器具を皆で運んでるシーンは胸が暑くなった。 スポ根であり、村起こしであり、人間ドラマであり、想像していたよりもずっといい作品だった。実話というのもまた、作品の深みを出している。 ところで、ハワイアンズはこの状況下でどうなっているのかな。
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