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これは実にいい映画。 アルゼンチンに住む88歳のアブラハムが孫たちと記念写真を撮るシーンから始まる。 アブラハムは実子たちから老人ホームに入れられる寸前で、病気の脚も切断処置を勧められている。 老人ホームに入る前日の夜、アブラハムは家を出て一路ポーランドに向かう。 それはユダヤ人である彼をホロコーストから救ってくれた命の恩人に、自分が仕立てたスーツを届けるためだった。。。 ---------------------------------------------- 冒頭から、したたかな孫娘とのやりとりも面白いし、旅の道中も自分の信念を曲げない頑固なアブラハムの気概が実に気持ちいい。 ネットも使えない彼が持ち前のコミュニケーション能力を発揮して、マドリードまで飛び、ホテルに宿泊してパリまで行き、ドイツを通らずにポーランドに向かおうとする道中はさながら『世界最速のインディアン』のバート・マンローを彷彿とさせる。 こちらは口も悪いし、頑固だけど、それでも出会った3人の女性に助けられながら旅を進める彼はオシャレでとても微笑ましい。 ---------------------------------------------- 話の中のエピソードも全部ステキだし、映像もいいし、テンポもいい。 笑って泣けるロードムービーの良作、オススメです。
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