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透明人間映画といえば個人的にはバーホーベンの『インビジブル』が大好きなので、それと較べて観ようとしたが、映画が始まってまもなくアプローチの仕方が全然違うことがわかり、比較にならんなと。 いったいリー・ワネルがこの今やチープにも思える題材で何をしようとしているのか? そもそも主人公の旦那が光学研究の第一人者という時点で光学迷彩しかないわけで、どう考えても透明人間になる方法やその過程にいっさい興味がないのが明白。 バーホーベンのように透明人間の見せ方に執心しているわけでもない。というより、ほぼ無頓着。 何もない空間に、強烈な視線を感じさせる演出は巧いなと感心しつつも、このままだと、なんだかな〜で終わるなと思ったら、ラストシーンでようやく、何となくだが思い至った。 「汎用性」を持たせてみたかった? そう捉えると、光学迷彩も必然性を帯びてくるし、それまでの展開にも、ちがう見方が出てきて一気に世界が拡がった。 何だかリー・ワネルの思うツボにハマってしまった気分だ。 【U-NEXT】
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