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The World of Us
韓国語の原題はわからないけど英題は「The World of Us」。 新鋭ユン・ガウン監督の自身の体験を基に描いた子どもの社会の物語。 観ていて辛くなるけど、韓国映画の底力を叩きつけられたような素晴らしい作品でした。 主人公は小4の女の子ソン(チェ・スイン)。 おかっぱの似合うツルツルの肌の可愛い女の子。 冒頭のシーン、学校でドッジボールのチーム分けをするのですが。 ジャンケンで一人一人選んでいくやり方で友達のいないソンは最後の一人になる。 その上、ソンが邪魔なのか同じチームの一人からぶつけられてコートの外に出る。 この一連の不安な表情が目まぐるしく変わりソンからもう目を離せない。 一学期の終業式に騙されて掃除当番をするソン。 一人の転校生ジアと知り合い、夏休みの2人はずっと一緒に過ごします。 しかし、新学期が始まるとジアはクラスの苛めっ子グループと仲良くなりソンはまた一人ぼっちに…。 こんな出来事を演じる子どもたちの自然な演技で見せられたら、胸がグッと痛くなること間違いないです。 小学生女子のヒエラルキーはいつの時代もあったし、苛める側、苛められる側、どちらもみんな思い当たる気がする。 小さな存在の自分を守るために必死に立ち位置に踏んばったこともあるでしょう。 ソンの母親は総菜屋の仕事で忙しいけど愛情はしっかりある。 父親はアルコール依存気味。 幼い弟の世話をしながら健気に暮らすソンの姿はとても印象的。 だからソンは泣かないし、どんなに辛くても学校は休まない。 ジアに「苛められっ子なのに私に近寄った。苛められっ子は一人で遊びな。」と言われたシーンはきつかった。 でもクラスでジアの秘密を話してしまい、取っ組み合いのケンカになったのは良かったのかも。 一人になったジアの心配をしたり、苛めっ子のボラが泣いている時にハンカチを渡せるソンだから、一方的にやられっぱなしは辛すぎる。 幼い弟がケンカばかりしている友達ヨノとの関係で、「じゃあ、いつ遊ぶの?」という言葉はすごい金言だった。 子どもの世界は残酷で辛辣な事ばかりだけど、トラブルがある度に縁を切ったら人間は一生孤独になるだろう。 ラストもドッジボールのチーム分けのシーン。 一人ぼっちのソンとジアがお互いを交互に見つめる姿で終わります。 ソンは良い子。 (何とかクラスの子と仲良くなりたくて良い顔を見せる時もあったけど) ジアもボラもいろいろ抱えているけれど、できればソンとジアはまた仲良くなって欲しいな。 と言うことで、今回も韓国映画にすっかりやられた感じで、とても秀作でした。