Comment
まず何よりも気になるのは本作のあまりにひどすぎるパッケージ詐欺商法で、これを見た人は間違いなく『トランスフォーマー』や『パシフィックリム』に似たロボットアクション超大作を期待するはずですが、いざ中身を見てみると正統派の戦争映画に仕上がっていることに驚かされます。 しかし100%嘘かと言われるとそうでもなく、劇中に登場する子役のチョーマ君は戦争というあまりに恐ろしい現実から逃避するために自分の妄想の世界へと逃げ込み、彼の目線から見ると戦場も巨大ロボの襲い来るSFへと早変わりしてしまうのです。初めは違和感があったものの、一見2つの全く相容れないジャンルが劇中で見事にユニゾンを果たす終盤はなかなかにエキサイティングです。 加えてこの映画では、母親として無責任で未熟だった主人公がその後悔から一人前に進歩していく「シングルマザー奮闘記」としても楽しめる側面を持っており、まだ映画後進国のロシアにしては予想だにしない拾いモノではないかと思います。
3 likes0 replies