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終わってみれば一人の男を巡る女の業、しかも血の濃い関係者の性を描いた感じである。 一貫して、浮遊霊的な女を演じた寺島しのぶも大したもんだが、姉役の南果歩、姪の忽那汐里の薄幸トリオも凄い。 自分のダンナになったかもしれない男を獲られた妹、立場が逆転したかもしれない姉、もしかしたら自分の母親になったかもしれない叔母とフランクに付き合う姪は、言ってみればドロドロの愛憎で然るべきところをギリギリのバランス感覚で関係を保っている。それが瓦解するところが見どころであろう。 役所広司のトムが救いで登場するが、これがあって辛うじてコメディの枠に収まっている。割と面白かった。
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