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殺人犯として疑われる娘と、金の力で全てを揉み消そうと目論む父を中心に、やがて驚愕の真実が明らかになる韓流サスペンス。単調な法廷劇と見せかけつつ、そこで決して終わらせないのが韓国映画の凄いところで、見終わった後は何故かわからないですけれど「いいもん見たなぁ」という気にさせられてしまいました。 本作の魅力を決定づけているのは間違いなく主演のチェ・ミンシクで、二言目には金の話ばかりのクズっぷりを見せつけたかと思えば、どこか寂しげな様子を漂わせるなど、絶妙な存在感と演技力を発揮しています。恐らく主演が彼でなければ、この映画の面白さは半減していたでしょう。 一方、要所要所で明らかに違和感を感じるシーンが挟み込まれ、その不自然さゆえに伏線に気づきやすく、せっかくの終盤のどんでん返しが台無しになっているのは頂けません。また、いつものぶっ飛んだ韓国映画に慣れきっている人にとっては、最早この程度は「普通」に見えてしまうと思います。 本作では唯一「なぜヘジュンが弁護士に選ばれたのか」という答えが明確に明かされませんが、ミラがヘジュンを慕う理由を考えると…まぁそういうことなんでしょうね。
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