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長野オリンピック、スキージャンプ団体戦の裏側を描いた伝記映画。田中圭さんを筆頭に、出演俳優陣の好演が光る良い映画でした。 一応ご当地映画ということもあり、ストーリーは殆ど知っていたのですが、序盤からいろんな人物の葛藤が入り乱れ、何やら涙が止まりません(笑) よくよく考えると、視聴者に優しいローなドラマが展開されていた様に思いますが、陳腐に感じなかったのは、ひとえに出演俳優の皆さんの好演のおかげでしょう。 特に、田中圭さんの演技が良かったですね。最後の最後まで葛藤があったであろう西方さんを、巧みに演じられていたと思います。 ただ、俳優の皆さんの演技が良かっただけに、もう少しディテールに拘っていただきたかった気持ちもあります。私は当時小学生でしたが、日本代表で唯一赤いスーツを着て、鷹(鷲?)の翼が描かれた白いヘルメットにフェイスマスクを装備し、低く遠くへ飛んでいった岡部孝信さんのジャンプが目に焼き付いています。まぁ、今回の主役は西方さんとテストジャンパーの皆さんなので、仕方ないのかもしれませんが、各選手の装備品等は、個人的には最低限のディテールだと思うんですよね。余談ですが、こういった機会に岡部さんと斉藤さんの扱いが毎回おざなりなのが、私は納得いきません。斉藤浩哉さんだって2本共にK点越えてますし、黒いマスクがかっこ良かったじゃないですか! まぁ、そういった不満点もありますが、主要人物の核心部分はしっかりと捉えた良い映画だと思います。実際に西方さんもインタビューにて「多少の違いはあれど、基本的には映画で描かれていることに嘘はない」と言っていました。逆に、低予算でディテールに拘れなくても面白い映画が撮れるんだと、そういうことでもいいのかなと思います。
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