
Till
4 years ago

Next
Avg 3.0
フィリップ・K・ディックの短編小説『ゴールデン・マン』を原作とするSF サスペンス。 マジシャンとして働く主人公のクリスは、2分先の未来を知ることができる能力を隠し持っていた。あるきっかけから彼の特殊能力に気付いたFBI捜査官のフェリスは、テロリストに対抗するため、クリスに協力を依頼するが…。 原作とは物語の展開や結末など大幅に異なっており、「主人公が少し先の未来を予知できる」という設定以外は全く別物になっているらしい。原作は未読なので、この大胆な改変が吉と出たのか凶と出たのか断定はできないのだが、この映画を観た限りでは、おそらく凶と出たんじゃないかと思う。 あらすじの時点で気付くと思うのだが、そもそも2分先の未来を知れたところで、テロを防げるわけがないのである。製作者側もそこは分かっているようで、リズという女性を登場させて、「彼女のことは2分以上の先も見通せちゃう」というルールを追加しているのだが、これはもうご都合主義としか言いようがない。しかも、その理由が「運命」という綺麗事で片付けられてしまっているのもいかがなものか。リズが初対面のクリスを車に乗せて行動を共にする展開もかなり強引だし、その後に彼女が特に魅力もないこの中年薄毛オジサンを好きになる意味も分からない。 また、今回の本来の敵というのはどう考えてもテロリストになるはずなのだが、クリスがFBIと協力することを拒んだことで、そこからは「FBIから逃げる」という謎の逃走劇になってしまう。しかも、ここに大部分の時間を消費してしまうので、一向に話が前に進まない。さっさとFBIと協力し、能力を活かして次々と事件を解決していくというスパイモノになってたらまだ楽しめたかもしれない。