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何ですかこれは・・・という感想。市井の映画ファンとして、特にスパイ映画やアクション大好きなファンとして、少しばかり怒りを込めて次の3点を指摘したい。 1 殺し屋に、「家庭」と「依存症」を持たせるなよと言いたい。殺し屋は孤高にストイックであるべきであり、標的をずらすような身体的弱みはあってはならない。これらは殺し屋の必要十分条件である。この映画の設定は、その意味で根底から掟破りだ。 2 殺し屋の「組織」は、巨大であってしかるべきであり、人材と資金は未曾有に豊富でなければ成り立たない。この映画での「組織」は、どう見てもせいぜい「数人」である。最高幹部たるコリン・ファレルがわざわざ自ら「単独で」後始末に行くなどというのは、貧乏くさくてとても受け入れられない。 3 そして我がジェシカ・チャスティンさんに無理させないでくれと言いたい。確かにグラマーで美しく、憂いのある演技は見ものだが、ボコボコのアクションはナシではないだろうか。どちらかというと、演るなら知的で闇落ち的な妖しさを醸し出す「女スパイ」のような女優さんではないかと思う。彼女のファンであるが故に、主役のミスキャストが非常に「痛い」感じがする。 残念作だと思う。
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