Comment
「意地でも動かさないぞ!」という気概すら感じる。 紙芝居的表現を「これはこういうオシャレなんですよ!」と言いたげにしてくるけど、作画の品質が高くないので鼻につきます。 低予算感が全く隠せていない…。 だいぶ前から放送予定も決まっており、2クール放送。原作も人気のある美しい漫画で、期待していたのになぁ。 中世イギリスという舞台といい、両性愛といい、耽美的な要素が多い作品なので、動かさないなら一枚絵に気合を入れてくれれば、それはそれで様になったと思うのに。 画作りを必要とするシーンや、ハードなシーンは軒並みカット…。(私が認識できてないだけかもしれません。) 作画も演出も弱く、漫画ではグッと心にきたりキュンときたりするシーンが、アニメではかなり淡白になっている。人物や背景の書き分けもできていない。 ストーリーが掴みづらい要因になっています。 本編についていえば、「王」とは何か、栄光なのか呪いなのか、という問いかけや、誰にも愛されない自分を憂い、王に固執していたのになんだかんだ愛されてしまうリチャードの可愛さが見所です。(6話時点) 【最終話視聴後】 か、悲しい…。私は悲しいよ。 物語の悲しさも、もちろんあるけど…。 2クールという長い時間をかけて、全くアニメの質が改善されなかった。ある意味、一貫していた。 原作は本当に、美しい絵の作品。 「悲劇」を美しさで語る物語。 その良さが、アニメの中では、何倍にも劣化して見えた。初見の印象の悪さを最後まで引きずってしまった。 それでも構成力は高く、1話ごとのまとまりや、次話への引きなどはうまく整理されており、24話の要点を抑え、ダレさせないストーリーテラーとしての側面はあった。 だから何とか最後まで見られた。 ただ、最終話は、漫画ほぼ1巻分を凝縮しているうえに、原作の方もなかなか駆け足だったので、とんでもないことになってる。 ティレルがリチャード王を殺すシーン、リチャードが自分の呪いと向き合い、呪いごと自分を愛することができたシーン、リチャードがどれだけ愛されていたかを示す美しい夢…。 意味の詰まった大切な場面が全てザッピングのように過ぎていった…。 原作原作と言うのは無粋だとわかってますが、口惜しい作品でした…。 耽美BLやゴシックな歴史ものが好きな人専用アニメかと思います。
This comment contains spoilers.
6 likes0 replies