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ジュネ

ジュネ

9 years ago

4.5


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Reunion

Movies ・ 2012

Avg 3.5

扱う題材が東日本大震災となると、私はこのテーマを描くのは時期的にまだ早すぎるのではないかと懸念しました。しかし本作はその予想を良い意味で裏切った映画で、君塚監督が見事に汚名返上を果たした、彼の最高傑作と言って差し支えないと思います。 作中、舞台は遺体安置所の一点に完全に制限されていますが、この狙いがドンピシャで、登場人物が多数いるにも関わらずストーリーが実にわかりやすくまとまっています。その限定された空間内で悲惨な光景を目の前に、西田敏行を始めとした役者陣が熱演を振るいます。彼らの反応は役に成りきっているというレベルを若干超えた、生々しさすら感じる感情表現のほとばしりで、震災を経験した日本人の一人として冷静な視点から役を演ずるのが難しかったのではないかと推察されますが、それでもベストアクトを披露してくれた出演者に尊い気持ちが込み上げます。 また、これを可能にしたのはとても人形には見えないあまりにリアルな遺体の数々でしょう。本作は非常に困難な題材を扱いながらも、決してそこから逃げる姿勢を見せようとせず、出来る限りそのままを映し出そうとする気概に満ちており、大いに感心させられました。善し悪し、上手い下手といった基準に囚われず、一度手にとって見てほしい作品です。