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底抜けに暗い。精神状態が弱っている人は見ないほうがいい。引っ張られて病んでしまいそうだから。ダーク、ハッカー、精神を病みジャンキーな主人公エリオット。その上、登場人物みな病んでいる。始終暗い。妄想か現実か彷徨うエリオット。だがその暗い背景は、一見楽しく明るく正義に溢れる現代社会の闇の面であり、嘘で固められたSNSやヒーロー像であり、たった1パーセントの頂点の人々が牛耳る富が作っている闇である。突然お金の価値がゼロになったら?コンピュータで管理された金融情報がクラッシュしてゼロになったら?誰かが作った今の自分を苦しめるお金の概念が崩れ去ったら?誰もが表面上にこやかにネット上や現実で過ごしてるが、本当は違うだろ!って訴えてくる。闇を正確に理解すればするほど主人公の様に精神が破綻してしまう。それが現代。自分の病んでる部分と戦かいながら、社会の闇を打破し皆んなを世界を救いたいと思っているエリオットの戦いがグニャグニャと描かれる。日本ではスポンサーが怖くて作れないだろうし、テクニカルな面をいかにもリアルに表現できないだろう。こんな重苦しいドラマを何シーズンも作れるなんてある意味すごい。 主演のラミ・マレックは2018年11月公開の『ボヘミアン ラプソディー』でクイーンのフレデリーマーキュリー役を演じる。今後の活躍が楽しみな俳優。 ドラッグのシーンが多過ぎて辛い。アメリカではドラッグは普通の人々の側にあり、避けるのが難しい程なんだろう。それもアメリカの病巣。多くのシーンがヤク中であるエリオットの目からの世界を表現しており、妄想が混じりグニャグニャした感じの映像が続く。ハッカーのストーリーよりもジャンキーのシーンの方が多くを占め観ているのがしんどくなる。でもこれがアメリカなんだろう。
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