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cocoa

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1 year ago

4.0


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Dumb Money

Movies ・ 2023

Avg 3.5

原題は「Dumb Money」。 「愚かな投資」の意味だが、資金豊富な大手金融ファンドから見た個人小口投資家をバカにした呼び方。 これは原作も制作陣も優れていて、とても面白かったです。 株の知識はなくても大丈夫。 (空売りだけは知っていると良いかも) 全体的にテンポも良く、登場人物のキャラやエピソードが笑えて、リピート鑑賞しました。 マサチューセッツ州ブロックトンに暮らすキース・ギル(ポール・ダノ)。 通称「ローリング・キティ」は猫シャツを着て赤い鉢巻きをしながらネット中継で投資に関するフォーラムをやっている。 世界はコロナ禍。 先が見えない中でも大手ファンドは儲けようと空売りをしていた。 キティが保有しているのは「ゲームストップ」株。 店舗型のゲームショップだが業務成績は下降するばかり。 キティの呼び掛けで様々な場所に暮らす一般人がゲームストップ株を購入。 株価は上がり、大手ファンドはその動きに慌てる…。 2021年に実際にあった大手ファンドと小口投資家たちとの対決を描いたストーリーです。 期待どおりに金満なファンド側の人物描写が面白い。 ヘッジファンド「メルビン」のCEO、ゲイブ・プロトキンを演じるセス・ローゲンの滑稽な暮らしぶり。 広~い大邸宅に暮らしながら連絡がある度に走り回ってデスクにつく。 「ゲームストップ」株を空売りし、最終的には倒産させて金儲けを狙う役にピッタリ。 その他の大手ファンドの面々も、個人投資家の動きに驚いていく。 キティは大学卒業時は金融危機により仕事に苦労していた。 小さなゲームショップの「ゲームストップ」が大好きで株を所有。 さらに株の動きを長年研究していた。 そんなキティのサイトに惹かれたのは普通に働く人々。 ゲームストップ店舗で働く店員のマルコス。 コロナ禍の病院で働く看護師ジェニー。 莫大な奨学金を背負う大学生のハーモニーと恋人リリー。 ヘッジファンドの連中はすべてを持っている。 汚い取引に何億ドルも動かす犯罪者集団のよう。 そんな彼らと戦うのは普通に働く人々と言う対比がよくわかる。 結局、アメリカ下院金融委員会から召喚状をもらうキティやファンドのCEOの面々。 リモートで行われる公聴会でキティが話す言葉が良い。 「異常で行き過ぎた空売りの実態を委員会の皆さんは追求してほしい」 「金融市場は壊れている」 「市場は誰にとっても公平であるべき」など。 キティの締める言葉… 「僕はこの株が好きです」がすごく良い。 小口投資家たちはキティの筋の通った意見に納得して会見に湧く様子がとても好きだった。 結局委員会はどの社に対しても提訴はしなかったが、キティたちの動きによって もうウォール街は愚かな投資を無視できなくなった。 キティのやったことはとても大きい。 ポール・ダノの役どころがとても良かったし、無職の弟ケビン役のピート・デヴイッドソンがまた最高だった。 二人で素っ裸で夜のグラウンドを走る姿。 コロナで姉を亡くした悲しみを共有している兄弟の仲が心に残る。 マルコス役のアンソニー・ラモス。 ゲーム店の店長役はデイン・デハーン。 (彼はマスクをしていても目だけでわかる) 看護師ジェニー役のアメリカ・フェレーラなど、みんな印象に残った。 いかにもアメリカらしい作品で、「株」には疎いがこんな高揚感のあるストーリーは大好きでした。