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ジュネ
6 years ago
London River
Movies · 2009
3.0
2005年にイギリスで起きたバス連続爆破テロ事件を題材とし、2009年にベルリン国際映画祭で称賛された本作が、何の因果か2015年にDVDリリース。 主人公のエリザベスは本土から程遠い小島に一人暮らす厳格なキリスト教徒なのですが、娘を探すために降り立った場所は完全なるイスラム街。その時のエリザベスの強ばった表情ひとつで、彼女がいかに狭い世界観の中で生きてきたのか、娘と母の間に微妙な距離感があったのではないか…と様々な推測が脳裏に浮かびます。 そんなエリザベスがオスマンと出会ったことで徐々に心を開いていく過程が、一切の派手な演出や過剰な表現を避けて淡々と描かれていきます。確かに国際映画祭ウケしそうなドラマだなあという印象ですが、宗教や文化の違いを描くにせよテロの悲惨さを描くにせよ、エリザベスの人生にフォーカスするにしろ、88 分の上映時間はあまりに短すぎます。 最終的に頭に焼き付くのは、悲痛な過去を背負いながら離島で物悲しく生きていかなければならないエリザベスの姿で、テロの惨さにひたすら打ちのめされる何とも苦い味わいの一作です。
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