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レオナルド・ディカプリオが最高にクレイジーで最低な人格の持ち主にも関わらず、一夜にして巨万の富を実現したジョーダン・ベルフォードを熱演。かつて『タイタニック』や『ロミジュリ』でロマンスの神様として黄色い声援を浴びまくった彼の姿は見る影もなく、あまりの豹変ぶりにもう愕然とさせられます。しかし、その突き抜けた演技は称賛に値すると思いますし、ディカプリオ主演映画のなかでも間違いなく上位に来るほどの出来でした。 人格破綻者を演出する方法として、あらゆる映画がアルコール・セックス・ドラッグ描写を使うのは最早お決まりのコースで、個人的にはこれにうんざりしていたのですが、本作の過激さは他を圧倒するレベルで比較になりません。何せ上映時間の8割はこの3つに占められ、200いや300回以上のF・U・C・Kが聞こえるわけですから、この映画自体が劇物といって差し支えないでしょう。 決してこの男を尊敬する気にはならないし、むしろ一生檻の中にいろよと思いますが、船が沈没するシーン含めほとんどが実話だということが信じられませんし、ここまで波乱に満ちた人間は後にも先にも出てこないと思います。
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