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冒頭に爆発するトレーラーハウスが唐突に描かれる。これがこの映画全てのエピソードの端緒である。観終わった後で考えると、まずこれをドンと見せたのが巧いと思った。 そして非常に散漫に、エピソードが羅列される。全く本当に「羅列」であり、それぞれの関係は、敢えて伏せられて描かれてゆく。 特にシャーリーズ・セロンとキム・ベイシンガー、ビッグネーム2人の関係が全くわからない状態で終盤近くまで進むので、イライラし始める。その途端に、全てが収束する。 非常に巧く、完全な脚本で、思わず唸ってしまった。 主人公が、何故このような状態に現在いるのかがよく理解されるし、そしてラストで少なからず見えてくる僅かな希望も余韻として残る。 また、邦題も良いと思う。原題の「The burning plain」をそのまま約すと「燃える平原」・・・なんだか西部劇のタイトルみたいだから、誤解を招くのを避けたのではないかと思った。
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