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住宅の"追い出し"を行う違法ギリギリでグレーゾーン攻めまくりの仕事に焦点を当てた作品。冷酷な悪徳業者として描かれており実際そうなのだが、でもどんな事情にせよローンが払えなくなったらもう出ていくしかどうしようもないよな…と思ってしまった。いちいち情けをかけていたらキリがないし、非情になって法を盾に追い出すしかない。実際恨みも買うし大変な仕事だと思う…なんて、むしろ警官や立ち退き業者の方にちょっと同情してしまった。勿論、文書偽造して立ち退かせるのとかは普通にアウトだが。 しかしあの規模の事業をしていてスタッフが全然いなさそうに見えるのに違和感があった。しょっちゅう電話連絡もしているしパーティーも大盛況だったから勿論他にもスタッフはちゃんと居るのだろうが、もう少しオフィスとかをきちんと映してくれないと現実感がない。しかも自分が追い出した相手を雇うとかどう考えても信用できないし、いつか心が折れて寝首をかかれることが目に見え過ぎていると想うのだが。アンドリュー・ガーフィールドは見るからに精神的に脆そうだし。 対するマイケル・シャノンの存在感は凄い。ファーストシーンで「あ、敵にまわしたくないタイプ」と思わせる。実際にはそこまであくどいことをやっているわけでもなく、ある程度ビジネスとして淡々と仕事をこなしているようだったが。勿論、文書偽造して立ち退かせるのとかはやっぱり普通にアウト。 子役が残念。もうある程度雰囲気は理解できる程度には大きいのに、シリアスな場面でずっとオトボケ顔。もうちょっと心配そうな顔とかしてくれないと、こちらも感情移入できないし、なんならイライラする。ラストに一瞬映る子供の方がよっぽど上手く、可哀想に見えた。 しかし「ドリームホーム」というダサい邦題はもうちょっとどうにかならなかったのだろうか。同じようなタイトルの映画も既にあるようだし。
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