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ゾウリムシ

ゾウリムシ

5 years ago

2.5


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Kung Fu Panda 3

Movies ・ 2016

Avg 3.3

◾️◾️◾️ 映像の美しさ、アクション、ともにシリーズ随一だと思います。特に格闘シーンは見やすさ・迫力・テンポ・どれも新作のたびに凄くなってる…!! 今作ではとうとう主人公の出自などが明らかになり、真の父親が登場するにあたって「20年間離れ離れになっていた実の親」と「20年間男手ひとつで愛情を注いだ育ての親」というキャラクターの対比と、彼らが「子供への愛」という共通点で手を取り合う脚本に感動しました。 ◾️◾️◾️ やはり一作目がいちばん面白かった。敵も二作目の方が魅力的だった。どんどん進化していく映像面に反して、ストーリーやキャラクターは個人的に、作を重ねるごとに下り坂に感じます。 一作目では「復讐と強さにとらわれていた敵を、心の底からカンフーを楽しんでいるポーが下す」というストーリーが本当にワクワクして、心も動かされのですが、その反面、ヴィランの扱いだけがかすかに引っ掛かり、ずっと心にもやもやと残っていました。 そのもやもやが、シリーズを重ねるにつれて、どんどん大きくなっていきました。 ポーはやはり、今作も相変わらずのスタンスで、エンジョイしながらカンフーや気功の奥義までを極め、最大の敵であった今作のカイ将軍を下し、何なら世の理すら超越した存在となったようにさえ見えました。 それを見て、クライマックスの盛り上がりに心はついていかず、結局、獄中で二十年間の時を屈辱と師父への愛憎を燃やし続け、強さだけを信じたあの兄弟子も、カンフーに対する憎悪やコンプレックスを抱えなた生涯を智謀と悪事に費やして野望を追い求めたあの老将も、500年もの間異界で力を溜め続け復讐の時を待ち、ようやく解き放たれた伝説の英雄も、「カンフーを愛し、カンフーに愛された、楽しんで強くなることができる天才」には勝てないのか、勝ってはいけなかったのか、と謎の虚しさを覚えました。 ◾️◾️◾️ これまで全三部作のラスボスは皆、ポーに敗れ去っていった末に死亡しています。この作品で伝えたい「内なる平和」や「カンフーの極意」とは、相容れない敵を倒して排除することなのでしょうか? 最終的にこの世から跡形も残さず消し去るのであれば、それこそカンフーでなくても大量破壊兵器でもいいという話になってしまう(実際、二作目のラスボスもそのやり方でカンフーを駆逐しようとした) 相対するものをそれを上回る力で排除するのが解決法というのも、結局、いままで倒してきた敵たちと同じなのでは……。 このシリーズのヴィランたちは、皆、何かしら不憫な要素や同情してしまうような過去があるから、なおさらかもしれません。 カンフーを楽しみ、愛している主人公だからこそ、どんなに強大で相容れない、邪悪な相手とでも、戦ったあとには友達になれている(ちゃんと、やらかした者への罰や応報は用意されてるとして)、そんな主人公が見たかったです。シリーズ最終作(おそらく)だからこそ、なおさら。 ◾️◾️◾️ さすがに、パンダ村の住人たちが、付け焼き刃の修行で身に付けたカンフーで、古の達人たち(の翡翠ゾンビ軍団)と渡り合ってしまうのも、どうなのか。 それとも、主人公が短い修行期間で凄まじい戦闘力の向上をみせたように、この世界では「パンダ」という種族自体が遺伝子レベルで強者であることを約束された戦闘民族だったりするんですかね? ◾️◾️◾️ なんだかんだ、毎作ギャグは楽しいですし、カール・ダグラスの『Kung Fu fighting』を流してくれるのが嬉しい。 ◾️◾️◾️