『ノマドランド』に続き、クロエ・ジャオ監督作品を。 この人の撮る画がとても素敵で驚く。 色合いといい、アングルといい、自然を撮るのに圧倒的なセンスを放つな、と。 『ノマドランド』は音楽との調和が印象的だったけど、本作はどちらかというと自然の音が多かった。 でも、人間の脆さや葛藤を描く部分としては同じ。 結局それぞれ抱えるものは、何かヒントは外界から得たとしても、自分の中で消化して初めて上手く収まるものだと思う。 それをとても自然に、それから人間らしく描くのが上手い監督だと思った。 そして、わたしはこの手の作品が苦手だと思うのに、絶妙に退屈じゃないテンポで進められていくストーリーが秀逸。