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真面目すぎる映画だと思う。 まずは、史実を扱っているので結末は判っている。 そして、基本的に淡々とした演出であり、劇的な展開や味付けなどは皆無で、観客が知らされる事柄は、概ね百科事典に記されている範疇を超えない。 映画の大部分は法廷劇である。確かに容疑者とその弁護士の観点から映画は進むが、だからどうだというわけでも無く、双方の理屈を羅列しただけの裁判であり、はじめから判決ありきだ。これまで何度も描かれてきた、「東京裁判」の如くであり、そうなると結局はむなしさばかり残ることになる。 往年の大スターによる演出で、この人は何故か監督となると途端に「社会派」となるのだが、同じ俳優出身の監督、例えばクリント・イーストウッドとか、新しいところではベン・アフレックなどと比べると、面白みやエンタメ度を大きく落としてくるのは、やはり「狙い」なのだろうか?
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