既に実写映画化もされている、同名小説を原作としたアニメ映画。あまり期待せずになんとなしに観たのですが、とても楽しめる作品でした。 足に障がいを持つヒロインと、健常者の主人公との恋愛を描いており、結構突っ込んだテーマの作品なのかなと思います。現実としてこういった体験をする方は少数派だとは思いますが、誰もが明日体験するかもしれない訳ですし、なかなか考えさせられるテーマですよね。 とはいえ、今作は原作･実写映画化から少し時を経ていることもあり、だいぶ作風が変わっている様です。原作等では、障がい者を取り巻く環境が生々しく描かれている様ですが、本作はだいぶソフトな表現になっています。登場人物は基本的に優しい人間ばかりですし、ハッピーエンドなので安心します。 ということで、原作等に比べるとメッセージ性は弱くなってしまっているのかもしれません。上記の様なテーマを伝える場としては、入り口の辺りですかね。 ただ、そのせいというか、そのお陰で、万人受けする非常に観易い作品だと思います。作画も一定水準以上だと思いますし、俳優さんの演技も良いです。 というわけで、原作等のファンの方よりは原作未読･実写映画未視聴の方におすすめします。出演されてる俳優さん･主題歌･キャラクター･絵のタッチ等、何か引っ掛かるものがある方は、是非観てみて下さい。