Sorry We Missed You
Sorry We Missed You
2019 · Drama · UK, France, Belgium
1h 41m
photo: Joss Barratt, Sixteen Films 2019



A story exploring the issue of hardship in modern-day Britain through a young couple scraping to get by in a casual jobs market. A hard-up delivery driver and his carer wife are pushed to breaking point as they struggle to keep their family afloat in a world of zero-hour contracts and gig work.
笑いと推理が交差する、時代ミステリー
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hanako
4.0
2021/1/18 現代のイギリスが抱える社会問題の狭間で、静かに壊れていく家族が淡々と描かれます。 配達ドライバーの夫と、訪問介護者の妻。夫婦で朝から晩まで食事も取らず働き、休めば即ペナルティ。家族のためと想って頑張れば頑張るほど、どんどん家族が壊れていく【歪み】。父親も母親も、真面目で善良で家族への愛に溢れているからこそ、より一層痛々しいんです。 ◆ ここ最近でピカイチに面白かった社会派映画『わたしは、ダニエル・ブレイク』のケン・ローチ監督が制作ってことで、これは観たいなと思ってた作品でしたが、期待通りのしんどさでした。 ◆ ◆ ◆ 【以下ネタバレ含む】 ◆ ◆ ◆ 配達中に強盗に遭いひどい怪我を負って病院にいると、ボス から『残りの荷物の宅配はどうする?明日の代理はどうする?出来ないならペナルティだ!』と電話が。とても働けない身体なのに、家族の制止を振り切って仕事へ向かう所でエンディング。 ◆ 劣悪な就業環境の中にいると、判断力さえ失ってしまう恐ろしさ。すぐに出来る仕事というのは代わりもすぐ見つかるので、労働者は搾取される一方でスキルも身に付かず、歳を取るにつれ職業の幅がどんどん狭まっていく負のスパイラル。やり直しのきかない社会の恐ろしさはイギリスも日本も同じ。 中盤で息子が父親に言う『こうなったのも全部自己責任だ。自分で選んでこんな状況になってるんだ』。【全て自己責任論】で片付けてしまう優しさ0の社会。
ジュネ
4.5
2019年264本目は、一度引退を宣言したはずのケン・ローチ監督が再び復帰。熱意をもって製作された『家族を想うとき』。 ------------------------------------------------------------ ケン・ローチ監督がこれまで幾度も描いてきたテーマが痛いほど伝わってくる作品です。リッキーを大黒柱とする一家の様子がまるでドキュメンタリーのように生々しく描かれていき、本当に「家族」がそこに実在しているかのようです。彼は2008年の経済不況で職を失ってからずっと不安定な生活を送っています。つまり、今のイギリスには失敗した人間を救う「セカンドチャンスがない」も同然。 ------------------------------------------------------------ これが途上国ならばまだ納得できますが、先進国のイギリスと聞くと、もはや格差社会は全世界共通の問題なんだなと改めて認識します。リッキーも奥さんのアビーも毎日死ぬような思いで働き、肉体的にも精神的にも追い詰められていくんですけど、 彼らが望む「幸福」は一向に手に入りません。むしろ働けば働くほど家族がバラバラになっていくのです。このコントラストが強烈で、耐え難い題材にも関わらず釘付けにされます。 ------------------------------------------------------------ 徹底したリアリズムで現実を厳しく捉え、常に新たな問題提起を投げかけてくる監督ならではの傑作で、引退なんて言わずクリント・イーストウッドのように限界まで映画を作り続けてほしいですね。
Shou
3.5
ケンローチ、引退かと思いきや、また良き映画をありがとうございます。 長男役の俳優さんが良かった。なんかみたことある気がしたけど、気のせいかな。
ゆか
4.0
映画館にて。登場人物の生身の温度感が凄まじく、痛みや葛藤が肌感覚で伝わってくる。懸命に働くのにそれでも貧しいという現実がどうしようもなく苦しくて、どんどん悪循環に陥っていくところもリアリティ抜群。台詞は若干説明的に感じる。
LLくるくるじぇ
4.0
久しぶりに好きな映画を見た気がします。暗いというか、重いというか、苦しい現実がある。 ペナルティが心の余裕をなくしていく。 とても学びがあった映画でした。
wishgiver
4.0
イギリスの元建築労働者リッキーは個人事業主として宅配事業主とフランチャイズ契約をするが、配達用のバンを買うためには訪問介護の仕事をする妻アビーの車を売らざるを得なかった。 ♢♢♢ 真面目な仕事ぶりを評価されるリッキーだが、長男セブが問題を起こし、仕事を休まざるを得なくなったことから、事態は暗転していく。。。 ♢♢♢ 日本でも問題になっているフランチャイジーの過酷な現実を描いた問題作だと思ってまし たが、邦題が示すように素晴らしい家族愛を描いた作品でもありました。 ♢♢♢ 置かれている環境は確かに厳しいけど、家族で力を合わせて生きていこうとする一家がとても温かい。 長男のセブ、妹のライザ、奥さんのアビー、そしてリッキーも、みんながそれぞれに家族を想っていて、でも一家に少しの余裕もないことが家族を蝕んでいくけれども、それでも4人が「家族を想うとき」がいつもあるのがホント良かったです。 気が重くなるってレビューが多くて心配でしたが、自分はこの家族に希望を感じました。 (2020.2.12@新富座)
てっぺい
4.0
【なのに映画】 ただ一生懸命働くのに、行き詰まる仕事。皆優しいのに、崩れていく家族。“なのに”な逆説が、心がえぐられる程の描写と共に、本作の描く社会構造のリアルさを浮き彫りにする。 ◆概要 2019年・第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品作品。監督は「わたしは、ダニエル・ブレイク」のケン・ローチ。 ◆ストーリー 自営宅配ドライバーの父とパートタイムの介護福祉士の母は、念願であるマイホーム購入の夢をかなえるため懸命に働いていた。家族の幸せのための仕事が、いつしか家族が一緒に顔を合わせる時間を奪っていく中、父がある事件に巻き込まれてしまう。 ◆感想 後半グイグイ心がえぐられる。家族がみんな優しく思いやりがあるのに、崩れていく。ただ真面目に一生懸命働いているのに、家族との時間がなくなっていく。どこの国でも、決してマイノリティではない“日雇い”労働者の、社会の中での生き様が残酷なまでに縁取られていく。 ◆日雇い イギリスでは、就労時間が保証されず、雇用者が欲する時のみ就労する「ゼロ時間契約」と呼ばれる雇用形態が、普及しているらしい(https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5df07838e4b06a50a2e6accd)。リサーチに基づいた実際の話も多く盛り込まれているようで、まさに本作は社会に生きる中で、この形しか選択肢がなかった家族のリアル。そしてそれがフィクションと思いたいほど、痛々しく描かれていく。リッキーとアビーが訪れた病院に患者達が溢れていたのは、まさにこの映画が描く、社会構造の犠牲者達が決してマイノリティーではない事の映画表現だと思った。 ◆ ◆以下ネタバレ ◆ ◆えぐられる 父母とも健気なまでにただ真面目に働くのに、マイナスにしか進んで行かない家族がいたたまれない。働けば働くほど家族との時間が取れず、次第に道をそれ出す息子。停学に万引き、息子が問題を引き起こす場面にも仕事から離れられない。八方塞がり過ぎる父をさらに追い込む暴行事件。周りを気にもとめず取り乱す母。ボロボロになって、家族の制止も聞かず突き進むしかなかったラストも、全てがリアルすぎてとにかく心が痛む。 ◆絆 でもどこかただ不幸なだけではなく、家族の絆がポツリと描かれるのが逆に心に残る。仕事に向かうアビーに、家族でバンで行こうというセブのアイデアは微笑ましく素晴らしかったし、反発の絶頂期ながら、傷を負ったリッキーを案じるセブには落涙。車のキーを隠せば家族が元に戻ると思ったと話すライザのシーンも良かった。仕事の選択肢さえあればこの家族は間違いなく幸せになれるはずだった、そんな事を思ってやるせない。 ◆原題 原題の“sorry we missed you”は不在票に配達員が書く決まり文句であり、この映画では“人の心を見失う”意味でも使われていたと思う。子の、夫の、妻の、それぞれの気持ちを理解してやれず、気持ちが離れていく。まさにmissed youな、愛する人を失っていく感情が描かれていたし、家族が父を見失っていくラストも含め、原題で作る映画の骨子がしっかりしていた。作り手の巧みさが光る映画だと思う。 ◆ ハッピーエンドを期待してしまうほど、自分の中にこの家族への慈悲が生まれる感覚。でもハッピーエンドでない事で、この映画が描くものがノンフィクションであるという暗示。心も揺さぶられっぱなしだったし、本当に素晴らしい映画でした。
ぽんのすけ
4.0
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