Green Border
Zielona Granica
2023 · Drama · Poland, Germany, France, Czech Republic, Belgium
2h 27m
(C)2023 Metro Lato Sp. z o.o., Blick Productions SAS, Marlene Film Production s.r.o., Beluga Tree SA, Canal+ Polska S.A., dFlights Sp. z o.o., Ceska televize, Mazovia Institute of Culture


In 2021, Belarusian dictator Alyaksandr Lukashenka granted people from the Middle East and Africa open passage to Europe as a means of overburdening the wider European migrants resettlement program. To countermeasure, neighbouring Poland began constructing a steel wall laced with barbed wire. The perspective changes from refugees to that of the border guards, and to the patrol groups of Polish citizens who search for survivors to provide basic human rights.
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星ゆたか
4.0
2025.2.4 ポーランドの原題は「ZIELONA GRANICA」英題は「GREEN BORDER」で意味はどちらも『緑の国境を越える』との意で。 正式な国境検査手続き無しで、森の中の鉄条網をくぐり抜けて越境(非合法越境を意味)する事を言うのだそうだ。 この映画は2021年9月頃に実際起きた事件を扱っている。 その【近日性】に、内容があまりに個々に残酷(ニュースで戦争の全体的悲惨さは見ていても)で驚かされるので、尚更衝撃的だ。 つまり私たちが平安な日常を暮らしていた、ほんの少し前のあの時の記憶の、あの同じ時間に。 世界の“あそこ”で、こんな酷い事が起きていたのだから。 ポーランド政府はその頃、中東系·アフリカ系の難民の動きに過敏になっていた。 それは2015年の選挙で『シリア難民は病原菌を持った危険な存在だ』と主張する政党が勝利した経緯があり。 こういった恐怖心を煽ったプロパガンダは、何もポーランドばかりでなく、ハンガリー·イタリアなどでも同じだったとかで。 だからポーランドはEU諸国へ亡命を求める人々が溢れるベラルーシ国境付近に❲非常事態宣言❳を発令し。ベラルーシからの難民を拒否し強制的に送り返し。再びあちらからはねつけられた難民を。 心身共にボロボロになっても、その繰り返しの対応で。 そしてここで言われる事は。 『難民申請をして監獄のような収容所に1時入れられるか、またはここでノタレジするかどちらかがいいか?』なのと難民に問うのだからヒドイ。 そして世間に異を唱えるジャーナリスト·医師·人道支援団体らの立ち入りも禁止したらしい。 難民に命の危険から人道的な医師がに医療体制に連絡すると。 つかさず警備隊が一緒に飛んでくる。その緊急性に応じて、ここでは、つまり難民の命の補償より返還する行動が優先する。 一方プーチンの後ろ楯のベラルーシの独裁アレクサンドル·ルカシェンコ大統領は。 それら中近東難民に『ベラルーシを経由してポーランド国境を越えれば安全EU国に行ける』と虚偽の情報を流して難民集め政策をして。 その情報を信じきって金を使って移動してきた難民に。 EU拡大阻止の『人間兵器』としての策略に翻弄させる事に。 それは“両国”の国境警備武装隊員に非人道な扱いを受ける事を意味する。 軍人同士、あるいは同年代の同性同士に限らず。 女·子供·年寄りに対して、酷い扱いを、とりあえず平安な両国の彼らが平然と実行するのが信じられない。 ボーランド政府は表向きには難民阻止の意向は表明してなくて。 この国境警備隊も極秘活動であったようだ。 ただポーランド警備隊員軍事指導には『難民はプーチンやルカシェンコの手先テロだ』とばかりに勢いづけ。同情や温情は無用とばかりに手荒い扱いをしろと言い。 それを出来ない奴は弱虫だとする。 ベラルーシの警備隊員にも難民は自国にとって余計な“観光客”という認識を植え付けている。 ただこの映画は元々は政府資金で作られていて。 その為に、制作陣は用意周到の下調べやスタッフ(実際の体験者出演)準備のもと。 内容に気ずかれないように29日間で集中的に撮影したそうだ。 こういう国が映画資金を捻出する仕組みを『日本でも!』と働き掛けているのが。 是枝裕和監督([万引き家族])や山崎貴監督([ゴジラ−10])等で、つまり海外で作品が評価されている人と言う事。 さて物語の主なる視点としての人物は。 その過酷な運命に翻弄される。 シリア人難民家族(祖父を入れ6人)。 アフガンからの婦人で特に子供への愛が深い女性がいて。 そしてその彼らに食料や水や衣服や金などを支援する活動家数名や。 また精神科医として、当初はポーランド政府よりの立場から。 後にあまりに、自国の警備隊員の非情ぶりに。自ら危険な立場になる事も省みず難民支援活動に乗り出す女性がいる。 そして反対に彼らに非人道扱いをして、次第にその酷い自らの職務に悩み。 最後には良心を見せる国境警備隊員の青年を中心に描かれる。 その出来れば表側に出したくなかった移民対策の非人道ぶりを。ポーランド政府は。 資金を出している映画の本作の内容に驚愕して。 上映に際しては。 『この映画は事実と異なる』というPR動画を流すように命令する。 しかし多くの独立系映画館はこれを拒否。 そして結果は、観客の多くがこの映画を支持し、大ヒットしたという。 これを見た日本の観客の大部分も。 『よくもこんな酷い扱いを警備隊員が出来たものだ』と思うかもしれないが。 これは『自分とは違う人間に対しての“恐れや先入観”からくる拒絶感とかで、確かに酷いけれど、だからといって何も特別なこのような異常事態だけの事でない』と思う。 例えば映画が好きだという共通項が下敷きにあっても。 このwatcaアプリにも様々な他人への少なからずの“断絶”はあるし。 また一般のSNS上で交わされるよく言われる『他者への正義の断行は』。 言葉を変えれば、この映画の中の警備隊員の“職務への忠実性”という点では同じのような気がする。 そこには相手への身体的攻撃がないだけで。 その感受性や思考からくる他人への言葉の“裁断”には。 まず相手を解ろうとする気持ちが欠如してはいまいか。 全体に辛い映画ではあるが。 それでも最後の方は。 最初の事件からおよそ半年後の事であるが。 ロシアのウクライナ侵攻が2022年2月に起こり。 そこではポーランド政府のウクライナ難民への扱いは。 それまでの中近東の難民とは扱いが明らかに違う。 ここは世界的な世相を意識した上でもあるのかもしれないが。 あの若い警備隊員も“戦争後遺症”にも似た精神障害を。 自らの子供を授かる状況も合わせて。 善意の行動(難民移動を見ても見逃し)で乗り越えられそうだし。 また難民の中にはあるポーランド一家の温情にほっとする(一家の姉弟と黒人三人組難民とがラップ行事る)所とか。 またはその警備隊員のウクライナ難民への丁寧な移動扱いの場面もあって。 それらの映画的後味の救いも最終的にあって良かったのが、この作品を見た素直な感想である。
うにゃ
4.5
This may contain spoiler!!
cocoa
4.0
ポーランド語の原題は「Zielona Granica」。 英題は「Green Border」。 どちらも「緑の国境地帯」の意味です。 邦題の「人間の境界」はとても意味の深いタイトルに思えた。 ポーランドの名匠アグニエシュカ・ホランド監督が母国ポーランドで物議をかもした問題作。 「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」に続く秀作で、最後まで息をのむ152分の全編モノクロの作品。 (心身整えて観たい内容でした) ベラルーシを目指せばポーランドに入れてEU圏へ行けると言われた多くの難民たち。 シリアから幼い子どもを連れて移動するバシール家族。 一緒に行動するアフガン難民の女性レイラ。 難民たちはベラルーシの国境を越えポーランドの地を踏んだと思ったら、ポーランドの国境警備隊によりベラルーシ側に戻される。 その後、国境で動けない難民たちは水や食料のない状況に苦しむ。 有刺鉄線越しに難民を追いやるポーランド側とベラルーシ側。 その後、難民の遺体まで相手側に投げるシーンには絶句。 ポーランドの国境警備隊のヤネクはもうすぐ父親になる予定。 自分の非情な任務内容を妻には言えず、「国境で編み物でもやってると思うか」となげやりに言う。 隊長から言われた言葉は… 「難民はリアルな凶器だ。 1つのミスが半年後テロになる。 連中はプーチンとルカシェンコの武器。 人間ではなく生ける銃弾だ。」 つまりこの頃は各国が難民危機に向けて対策を強化しているのです。 その他にポーランド国内で難民を支援する活動家のマルタや妹ジュクたち。 そこに精神科医の女性ユリアも支援に加わる。 難民から助けを求められ連絡が来ると「ピンが来た」と駆けつける。 お茶やスープや乾いた服や靴を持って救いに行くが、そこが立ち入り禁止区域だと何もできない。 精神科医のユリアが患者のボグダンに頼み、救助に手を貸してもらうシーンなど息をのむシーンが多い。 国境警備隊のやり方も確かにわかる部分がある。 プーチンを後ろ楯に持つルカシェンコ政権のベラルーシは難民を受け入れてからまとめてポーランド側に送り込み、EUを混乱させる狙いがあるのだから。 それは果てしない政策の応酬に思えた。 家族から離れたシリアの少年ヌールと一緒に逃げたアフガン女性レイラのその後には何とも言えなかった。 帰る国がなく彷徨ってEU圏を目指す難民たちの非情な最期。 そしてラスト。 ロシアによるウクライナ侵攻で国外に逃げるウクライナ人の様子が映る。 それを手伝うのが国境警備隊のヤネク。 彼に対して活動家のマルタは「ベラルーシ国境でもその優しさがあればね」と言う。 ウクライナ戦争の最初の2週間でポーランドが受け入れたウクライナ難民は約200万人と言う。 さて、多くの政情不安から難民が押し寄せてきたヨーロッパ圏。 いろんなドキュメンタリーやニュースによると、「難民危機」を案じている。 オランダもデンマークのように難民危機に対応し厳格な移民政策を発表してEU共通の難民庇護制度から離脱を試みるらしい。 これが今の現実。 国を追われ行き場のない難民はどうするべきなのか。 受け入れる側は何を規制するべきなのか。 最後まで観ると、やりきれなさと無情感ばかり溢れてくる。 これは決して他人事ではないと感じた作品でした。
ハナ
5.0
久しぶりに152分を全く長いとは感じなかった映画。これこそ映画の社会的な役目では、という全てが詰まってた。観ながらずっと考えてた、何が悪いのかこの状態をどうしたら改善できるのか。ベラルーシはロシアを盾にした独裁者の国だよね。でもポーランドはEUやNATO加盟国なのに、こんな状態なの?公式サイトにこの映画の上映に関してポーランド政府から妨害があったというから、不都合な事実なんだよね。ポーランドももちろん悪い けど、EUにも罪はあるし、もっと言ってしまえば貧困国や難民を生み出した資本主義先進国が原因なのでは。そしてその格差を一向に埋めようとはしない。自国の利益が損なわれるから。活動団体の人たちの意識差が、すごく難しい問題で、どちらが正しいかは悔しいけど言えない。でもそれぞれにできる事は必ずあって、例え組織に所属していてもある。そのここぞと言う時にはしっかり行動できる人で居たいから、日頃からこういう映画や信頼できる報道を見て認識していないと。子どもたちのシーンでは希望を見せてくれて良かった。やっぱいつも思うけど、力を持つと自分が強いと誤解する人間ダサい。権力の犬なのに。すごくパワーのある映画だった。こんなの撮れるのすごい。
susumun
3.5
シリアからポーランド経由でスウェーデンに脱出しようとした家族が、ベラルーシとポーランドの国境で、双方の国から追い出され・・・という話です。 鉄条網越しに、人間を投げて押し付け合うなど、人道も何もない蛮行がまかり通っていますが、これも世界の現実なのでしょう。 殺伐としたシーンが続きますが、最後に僅かな救いがあります。それこそ、「人間の境界」で人間側に踏みとどまる人もいる・・・というか。 どうでもいいですが、生きるか死ぬかのような局面でも、スマホが通じるのが、なんか不思議な感じでした。 ともかく、よくぞこの映画を撮ったと思います。
Ka
3.0
ポーランド政府から批判出るのがよく分かる映画。ドキュメンタリーかと思うくらいリアル。
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