アメリカ史上、最も長い裁判だったと言われる法廷劇。 被告の数20人、76もの容疑を裁かれるマフィアの仲間達。 今は亡きシドニー・ルメットの監督作品です。 主人公ジャッキーは被告ながら自らの弁護士役も務めるのです。 このジャッキー役、ワイルドスピードの人！ 裁判シーンがほとんどで、古くさい描写も多かったかな。 結局ジャッキーを含め、この案件は全員が無罪になりましたが、ジャッキーは17年半服役し、最後まで仲間を売らず、司法取引にも応じなかったとのこと。 マフィア達にも日々平凡な暮らしがあり、生活があり、家族がいる！と陪審員に向けて訴えていたジャッキー。 性格的に愛嬌があり、適当そうな面もあるけど信念は厚く仲間思いなのかな。 一昔前の古い映画に感じたのは否めない。

お調子者の主人公が軽妙な語り口で無罪を勝ち取るまでを描く法廷劇。劇中の法廷シーンで言っている内容はほぼ事実通りだと言うのだから、よっぽど人の注目を集めるのが上手いカリスマ性ある人間だったんでしょう。しかし、こういう法廷ドラマは被告人に感情移入してなんぼだと思うのだが、正直このマフィア達がなぜ無罪になったのか、最後まで見ても全く納得はできない。あんな風に涙や笑い誘うだけで簡単に陪審員て落ちるのか？法廷ドラマに一番大事な葛藤や緊迫感がごっそり抜けてしまっており、魅力的な一本とは言い難い。