Manhattan Murder Mystery

画面隅々まで見せてくれるウディアレンを通したニューヨークの魅力がちょっと足りない気がした。殺人映画の割には、どこかおだやかでユーモアを感じる流れ。展開のドタバタを知的でおかしく皮肉屋さんの会話が打ち消してくれる。

ウッディアレンの映画で毎回思う疑問は置いておいて、   楽しい会話のテンポと可笑しさに、なんだかほっとして幸せになる。 ただ物語にはとてもハラハラドキドキまさかの、その逆のまさか。。？   愛の証拠をみた二人は今夜も出掛けてゆくのだ。 あんな事件はわたしも経験したくはないけれど、仲良く夜中に映画を観にゆけちゃうような、そんな未来も描きながら。。

1993年に製作されたｳﾃﾞｨ･ｱﾚﾝ監督･脚本･主演のﾐｽﾃﾘｰ･ｺﾒﾃﾞｨ映画 ・ ｢ｱﾆｰ･ﾎｰﾙ｣｢ﾏﾝﾊｯﾀﾝ｣で共同執筆したﾏｰｼｬﾙ･ﾌﾞﾘｯｸﾏﾝと再び組んだ上に､同じ2作品で相手役を務めた元恋人のﾀﾞｲｱﾝ･ｷｰﾄﾝと再び共演した｡ ・ ﾏﾝﾊｯﾀﾝに住む編集者のﾗﾘｰ（ｳﾃﾞｨ･ｱﾚﾝ）と妻のｷｬﾛﾙ（ﾀﾞｲｱﾝ･ｷｰﾄﾝ）は倦怠期を迎えている｡ そんなある日､知り合ったばかりの向かいの部屋に住むﾊｳｽ夫妻の奥さんが､心臓発作で死んだと聞かされる｡ ﾊｳｽ氏の態度に疑問を感じたｷｬﾛﾙは殺人を疑い､ｷｬﾛﾙに気がある友人のﾃｯﾄﾞ（ｱﾗﾝ･ｱﾙﾀﾞ）の協力を得て､探偵ごっこを開始する｡ 探偵ごっこに興味もなく､疑いもしていなかったﾗﾘｰだが､妻がﾃｯﾄﾞにばかり頼るのは面白くないので一緒に探偵ごっこに付き合うことにするのだが…｡ ・ ｳﾃﾞｨ･ｱﾚﾝとﾀﾞｲｱﾝ･ｷｰﾄﾝの組み合わせは､なんかうれしい ｢ｱﾆｰ･ﾎｰﾙ｣と比べてだいぶ歳を取った2人だけど､元恋人が夫妻役で共演してるのは､なんか不思議｡ ・ 2人がどんな気持ちで共演してるか知らないけど､なんか見てるこっちがそわそわしちゃうね(笑) ・ しかも､最初にｷｬﾛﾙ役に予定されてたのが､当時ｱﾚﾝが同棲してたﾐｱ･ﾌｧﾛｰだったのに､ｱﾚﾝがﾐｱ･ﾌｧﾛｰの養子に手を出したばかりに､元恋人のﾀﾞｲｱﾝ･ｷｰﾄﾝに白羽の矢が…って複雑すぎんだろ ・ ｱﾚﾝはいつも通り神経質な役柄だったけど､いつもいかれぎみで騒がしいのはｱﾚﾝが演じるのに､今回は騒がしいｷｬﾛﾙを常識的なﾂｯｺﾐでなだめてるのが新鮮で面白かった｡ ・ ｷｬﾛﾙが｢隣人が殺人犯かもしれないのよ!!｣とまくし立てるのに対して､｢ﾆｭｰﾖｰｸには様々な人達が住んでいるから｣って返すとこがｱﾚﾝ節 ・ ﾃｯﾄﾞ役のｱﾗﾝ･ｱﾙﾀﾞはｱﾚﾝ作品には何度か出てて安心感あるね｡ ・ ﾗﾘｰが担当している作家で一緒に推理に参加するﾏｰｼｬを演じたｱﾝｼﾞｪﾘｶ･ﾋｭｰｽﾄﾝは脇役だけど濃いーです ・ なんせこの時期の彼女は｢ｱﾀﾞﾑｽ･ﾌｧﾐﾘｰ｣のあの強烈なお母様を演じてたから濃いーのは当たり前 ・ ｺﾒﾃﾞｨﾀｯﾁなのに､けっこうﾐｽﾃﾘｰとしてもしっかり仕上がっててよかった ・ この緊張感のなさは､日本の2時間ｻｽﾍﾟﾝｽﾄﾞﾗﾏに共通するものがあるかも(笑)