Believer

ジョニー・トー監督の香港・中国合作映画『ドラッグ・ウォー／毒戦』の韓国リメイク版。 ようやく本家を観ることができたので、引き続きこのリメイクも観てみた・・・のだが、リメイクというよりも ・きっかけは麻薬製造工場の爆発 ・麻薬組織側からの協力者と共に捜査 ・主人公が二役をこなす ・聾唖の兄弟（リメイク版は兄妹） というあたりだけを拝借した、かなり趣きの違う映画になっている。 確信はしきれないが、あの有名な犯罪映画への目配せも入っているような気がする（途中でなんとなく察しがつく）。 これはこれでけっして悪くはない、クライムサスペンスとしては標準以上の出来映えだとは思うが、先に本家を観たうえで言うと、中途半端なドラマ性を排除して、あくまでも【あの非情なラスト】に向かって突き進んだ本家に対して、あれもこれもと肉付けしてエモーショナル に仕立てようとしてちょっと緩い感じで終わってしまったなという感じ。 まあどちらを推すかは好みの問題だし、単純にどっちが観やすいかで言うなら、リメイクかなと。 個人的には、圧倒的にジョニー・トー版が好きだ。 【Netflix】

PG12になってますがとんでもないです、R18で妥当、それでも足りないくらい。残虐で直接的な表現の「超露骨なシーンが多い」ので間違っても子供に見せない様に。苦手な人も見ないように。普通に撃ち合うだけではありません。 リメイク版だがかなり良く出来ていてそれぞれの役者が、台詞が、演出が光る作品。中でもこの映画が遺作となってしまったキム・ジュヒョクのハリム役が凄い。狂気に満ちた表情と色気とそのままポスターになりそうなシーンの連続。そしてラクを演じたリュ・ジュンヨルの静けさに潜む闇、一点を見つめて動かない瞳。警官ウォノを演じたチョ・ジヌンは何か足りない感じも否めなかったが、全部見終わってジワジワ納得。自分の中の韓国麻薬映画のNo. 1はあっさりと入れ替わった。オススメ出来る人は限られるけれど。 この手の映画の見過ぎで直ぐに色々見通せてしまった人でもラストまで目が離せなかったのではないだろうか。(例えば自分) 最後の最後がどうしても知りたい方は『毒戦 believer 拡張版』で動画検索を。見ても見なくても....結果はどちらでもいいと個人的には思います。因みにラスト10分はポロポロ泣きながら見ました。

警察と犯罪組織の麻薬戦争。オリジナルは捜査官のプロフェッショナルな活躍と麻薬犯罪の深淵を描いた中国ジョニー・トーの傑作バイオレンス映画。韓国映画向きの題材かと期待して観たが、見事に裏切られた。オリジナルで意図して削り取ったであろう感情描写をプチ込んで、オリジナルの良さを台無しにしている。「男たちの挽歌」に並ぶ劣悪なリメイク。ラストも意味が分かりません。オリジナルを知らなければ楽しめるのかなぁ。残念。

2019年217本目はジョニー・トー監督の秀作バイオレンスを韓国でリメイクした、『毒戦 believer 』。 ※※※※※※※※※※※※※ 私は結構ジョニー・トー版のファンでして、何よりも主人公であるルイス・クーのキャラクターが最高だったんですね。麻薬密売の容疑で逮捕され、捜査に協力しなければ死刑という状況でとにかくズルく立ち回る。平気で嘘をついて裏切って、自分のためならどこまでもみっともなく足掻いてみせる。その人間臭さが魅力的でした。 ※※※※※※※※※※※※※ ところが韓国版ではそんな個性はどこへやら、無表情で何を考えているかわからない青年になっています。要は、サブタイトルに｢believer｣とあるように、つかみどころのない敵側の人間をどこまで信じられるのか？を軸にした、いつもの｢男臭い友情もの｣に仕立てているわけです。しかし刑事と青年の間に大した信頼関係が芽生えるイベントがあるわけでもなく、その手のジャンルとしてはあまりに描写が薄すぎます。 ※※※※※※※※※※※※※ 更なる変更としてはシンジケートを取り仕切る｢イ先生｣が誰なのか？という謎解きモノの視点になるんですけど、これも観客を驚かせたいが為の無意味な後だしジャンケンにしかなっておらず、正直に言ってオリジナルには程遠い凡作です。韓国映画はアクションシーンが卓越してるので期待してましたが、市街地で巻き起こる原版の凄まじい銃撃戦に敵うものもなく…全部で負けてる相当珍しい１本です。

よくわからなかった

배우들의 열연에 박수를. 눈에보이는 복선떡칠은 감상을 방해한다.

ラストシーンは2人が同時に銃を撃ったのだとばかり思っていたのだけど、拡張版では違うようで…まあそんなのどうでもよくなるくらい面白かった。 香港版はやや雑な印象があったのだけど、韓国版は人物相関や物語の運びが多少わかりやすくなっていて、それはひとえに「イ先生」の要素の追加にあったと思う。見ている途中で薄々わかってしまうものの、それでもイ先生の登場シーンにはゾクリとさせられた。ということで、どちらが好きかと聞かれたら…韓国版と答えたい。 アジア映画、韓国映画に共通する社会の抱える大きな問題を、ハリウッド映画的なエンタメ演出でぶち込んでくるこの映画づくりの仕方には、やはり世界に通用するパワーを感じる。韓国映画にそれができて、日本映画にできない最大の理由は、もうひとつ、俳優の演技だと思う。主人公の刑事、犯罪組織の生き残り、敵役、これらの役を日本でリメイクしたら誰がやるのか？　誰も思いつかないのである。 そもそも犯罪者をただ悪人として切り捨てる日本社会ではこのテーマは成立しない。なぜその犯罪に手を染めたかという動機の部分として、麻薬製造販売があるので、そもそも日本でのリメイクなど永遠に無理だとは思うけど。

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