ブルース・リー没後10年の節目にもうひと稼ぎ、じゃなかった彼を偲んで制作されたドキュメンタリー。どうもやっつけの感があった「生と死」より内容はかなり充実。子役時代や渡米前の出演作が見られ、俳優としてのキャリアはかなり長かったことがわかる。生前、座頭市からヒントを得た盲目の剣豪ものや時代劇などの構想を練っていたそうで興味深い。見たかったなあ。 当時香港でヒットしていた作品を指して「自分ならもっとよいものが作れる」と言った…というあの有名なエピソードをレイモンド・チョウが語っていて感慨深い。ドラ息子カンフーの現場視察してたり！そういうわけでサモハンのオフショットや稽古つけてるとこもみられるし、「燃えよ」でのジャッキーのシーンもさりげなく入ってお得。ノラ・ミャオのインタビューで意外な素顔が語られたり、截拳道の教材ビデオ（？）などにも結構な時間を割いている。 そして「生と死」と決定的に違うのは疑惑の死に触れているところ。ベティ・ティンペイがインタビューに答え、非常に下世話な噂をたてられたことを語っている。これでまた物議をかもしたとのことで、その後仏門に入っていることからバッシングのすさまじさが想像できる。出演作のMr.BOO ギャンブル大将（’74）のワンシーンが挿入されるけど、うーむ。ブルース・リー、生きてたら今年80歳かー。