ゲーム既プレイヤーとしての感想。 始まる前から泣いてた。あぁ、やっと俺たちの旅が終わるんだ、終わってしまう。というのを最初からバシバシに理解してしまう。 マシュとの会話だったり、ダ・ヴィンチちゃんからの謝罪だったり･･･泣いてる最中に新しい礼装の話されて何それ･･･知らん･･･とはなるけど話の流れ的にとても自然なので全然OK。 最終特異点の場所に着いた時の第一声は「その車なに？」だったのだが･･･いやお前が運転するんかい。 そのドライビングテクなら2部でも運転したらいいのに･･･とちょっと思った。 レフ・ライノールとの邂逅。彼の事を憎んでたのは数年前のことで、もう記憶から消えかけていたのだけれど少し喋っただけでも蘇ってくる感情に驚いた。 FGOにおける杉田さんは魔神柱でしかなかったから、というのもあるかもしれないが･･･純粋にレフ・ライノールという存在が怖かった。 ロマニの事をレフが話題に出した時のダ・ヴィンチちゃんの怒りは彼の事を知っている彼(彼女？)だからこそ持てるものであるのだろう。 そういった2人だけが持ちえるものが何度か描写されるのが辛くてここでも泣いた。 藤丸立香のサーヴァント召喚見ましたか？ 召喚メンツがレアリティとかじゃなく、その場にあったサーヴァントであり、召喚に応じた彼等もまた自分自身だけができる能力を発揮していくのが胸アツ過ぎて息をするのを忘れかけた サンソン･･･さっ、サンソン！？って声出たんですが、アサシン特性を利用してからの最終的不意打ち宝具発動かっこよすぎませんか？村が燃える アレキサンダーも良かった･･･いや人選がいちいちガチなのすごいニコニコしちゃったんだけど、これまで一緒に旅をしてきた仲間感が溢れ出てる 一度倒したと見せかけ、まぁ魔神柱めちゃくちゃいるんだけどね･･･なんなら同時攻略じゃないと永遠再生なので･･･みたいなレフに絶望する一行。それでも2人の目はまだ諦めておらず、そんな2人に呼応するように奇跡が起こる。 ジャンヌ登場した時どう思いました？私はゲームプレイ時、レイド戦に参加できなかったこともあり、「ふーん、プリキュアオールスターズみたいw」くらいの気持ちだったし、なんならちょっと笑ってました。 が、実際に映像化され、次々にかつての旅の仲間が現れ、ジャンヌが旗を振り指揮を執る。 これは人類史総力戦であり、藤丸立香とマシュが築いてきた絆の力なのだ、そういえばこの特異点ではサーヴァントの絆により攻撃倍率が変わったんだったという事も思い出してしまい、ガチ泣きしました。 悲しみが一切存在しない、ただひたすらに溢れ出る歓喜、感謝などから流す涙は映画鑑賞してて初めてでした。 ブケファラスに乗ってマシュと藤丸立香が神殿に向かうシーン。 マシュ･･･ マシュ･･････ 俺の後輩はこんなに強くてカッコイイんだけど、その生き様があまりに眩しくて儚いものに見えてしまう。2人でゲーティアのところに向かうところが特にしんどい。 あんなに激闘を繰り広げてた強くてカッコイイマシュが、先輩の前ではただの純粋無垢な少女に戻り、彼に小さく呟いてみせるのは内心たまらなかったし、ちょっともう1回ゲームプレイしてもいいですか？という気持ちにさせられる。 この後、自分がどうなるか理解していて、それでも彼女は戦場に立つし、今この時、この刹那を大切にしているのだと改めて気付かされた。 ゲーティアとの邂逅。 ここでの戦闘も届かないことは知っていたけれど、そういう風に戦うんだ！？という、ゲーム既プレイヤーならではの感心が先行した。 ゲームしてる時は殴れば死ぬくらいの勢いなので、ああして死闘を繰り広げられ、ここをこうしてこうやって攻める！みたいな攻防を見せられて胸の高鳴りが収まらなかった。 推し英霊が息をする間もなく出てくるので、そっち方面でもキツかった。 そうこうしているうちにゲーティアによる英霊召喚キャンセル。消える時はあっという間に消えんだね･･･という寂しささえ残らせず、彼はマシュに自分を肯定してくれと言葉を投げかける。 マシュだけは助けてあげるけど？という甘言に、皆はどう思っただろうか。 私自身はマシュが助かるならそれはそれでいいかもしれないけど、それを誰より嫌がるのもきっとマシュだと感じた。映画の藤丸立香はどうだったのだろうか？ マシュは首を横に振る。彼女は刹那を愛し、永遠を望まない。 終わりが来ると知っているからこそ、今この一瞬を大切に、愛したいのだと。 そうして全てを焼却するゲーティアによる魔術 マシュはマスターの前に立ち、盾を構える。 彼女が守りたかったのは、サーヴァントとしてのマスターである藤丸立香なのだろうか？それとも先輩としての藤丸立香？ おそらくどちらも正解だろう。 彼女はあの日あの時、絶対的な死が訪れようとしていたあの瞬間。 恐怖に震えながらも、彼女を励まそうと微笑みを浮かべ、冷や汗が吹き出し、炎による自らに忍び寄る死を感じながらも、決して彼女の手を離そうとしなかった人間。 彼女が持ちえなかった感情が芽生えたのは、確かにこの時なのだろう。 そこから2人で色々な世界を見て回り、お互いに支え合い、お互いが必要不可欠な存在となった。 長く短い旅の中で、彼女はいろいろなことを学び、人間として成長していく。 ガラスケースの中にいたひとりぼっちの少女は、もう居ないのだ。 これをこうして書いてる今も、色彩のオルゴールアレンジが頭の中で響いてくるのでとても辛い。 彼女の盾は精神の盾、それがどういう意味であるかを、こんな所で理解したくはなかった。 マシュが最後に振り返り、あの時貰ったものをまだ全然返せていないけど、と微笑む姿に手を伸ばす藤丸。 そうして彼女は消えた。骨すら残さず、焼け死んだ。 1人残された藤丸に普通の少女をこんな所に連れてくるからじゃん！と罵声を浴びせるゲーティア。そもそもお前が･･･ 藤丸はマシュの盾を手に取る。彼女が軽々と奮っていたその盾はとても大きく、重かった。 藤丸をそれを引きずり、ゲーティアの元へとあゆみ出す。 彼渾身の一撃はみてて最高だったし、思ったよりガッツリ攻撃しててあっそんなに威力が･･･とも思った。 ロマニ・アーキマンの登場。 今人生最大級の辛さを味わったであろう藤丸に対してこれは酷すぎない？レベルの展開。 彼がソロモンであり、最後の指輪を持っている。だからこそ、彼にしか出来ないことがある。 あんなにふわふわして、穏やかで優しくて、暖かくてどこか抜けてる。そんなカルデアのロマニ・アーキマンを残したまま、彼はソロモンへと姿を戻し、術式を発動させる。 ─胸を大きく貫かれても。 ここまでの旅を、生活を共にし支え合い、ただの同僚以上の関係を築いてきたマシュ、ロマニ。その2人が消えてなくなってしまっても、藤丸は止まらなかった。 ゲーティアへの最後のトドメ、あっそういう感じで！！！？？という驚きの中、決着は着く。 崩れゆく神殿、ふらふらとカルデアへ歩き出す藤丸。 その道中、現れたのがボロボロになったゲーティアだ。 彼は今生まれ、今を生き、今から死ぬ。 ようやく得ることの出来たかけがえのないものを実感しながら、ゲーティアと藤丸は殴り合う。 藤丸立香、バビロニアでも思ったけど鍛え方か違う。色んな英霊に扱かれてきたんだろうな･･･ただの普通の人間だった彼が･･･ 永遠を求めたゲーティアが今際の際で楽しい、美しいと愛したのが藤丸と過ごした刹那だったのが彼の憎めないところ。 そうしてゲーティアが消えてしまってから、藤丸は再び歩き出す。 彼を支えるものはとうに無い。僅かに聞こえるダ・ヴィンチちゃんの声を頼りに進む彼だが、彼に課せられた使命は終わり、何より彼自身の心の拠り所もなくなってしまった今･･･彼の生きる力はほぼ無くなっていた。 足元が崩れ、奈落に真っ逆さま。 惜しかったなぁ、でもまぁ、頑張ったよなぁ 暗闇の中、ゆっくりと目を閉じる彼の視界に飛び込んできたのは眩い光、彼の希望、 「先輩、手を！」 ここで泣かなかった人いますか？ いちいちゲームで使われた1枚絵とリンクさせてこられるの本当に最高でしんどい。 こうしてマシュと共にカルデアに戻り、彼等の旅は終わりを告げる。 ダ・ヴィンチに祝福され、外を見てきてご覧と促されて駆け出す2人、白く冷たいカルデア。そこから1歩出れば景色は全くの別物だった。 どこまでも広がる青空─どこまでも続く世界。 これが、これこそが彼等の取り戻したかった世界であり、ロマニ・アーキマンがマシュに見せたかった景色なのだ。 こうして物語は幕を下ろす。 エンディングでのフォウくんが個人的にめちゃくちゃしんどかった。あっあのシーンは尺の問題でカットかな？なんて悠長にエンディングを楽しんでいたら突然のあのシーン。 私のライフは序盤からゼロだよ エンディングにも様々な趣向が施されており、1から100まで楽しめる映画だったなぁと身終わったあと呆然とさせられる。 ゲームでは得られなかった感情が、映像化されたことにより当時の想いを1000倍にしたくらいのタコ殴りで襲ってくるのだ。 ゲーム未プレイヤーからすればえ？あ、はい･･･と感動は薄れるだろうし、そもそも何に泣くことがあんの？位の気持ちになってしまうだろう。 なのでこれを見る時は絶対にゲームをプレイしてから行って欲しい。 なんなら、ゲームでしか得られない感情があるのも確かなので、ソロモンクリアしてから行って欲しい。 とにかくFGOプレイヤーは絶対見てください、飛ぶぞ。