『ジュラシックパーク３』で監督をつとめたジョー・ジョンストンの手掛けた新手のソリッドシチュエーションスリラー。 製薬会社の薬害訴訟を担当する新人弁護士の主人公が、オフィスから帰ろうとしたところ怪しい人物を目にする。なんとその男は雇われたプロの殺し屋だったからさあ大変。やがて主人公は自身の担当する訴訟と殺し屋の目的が関連することに気づいて…。 オフィスが広いからどこがクローズドサークルなんだと言いたくなりますが、そこを様々なアイデアを使って状況を限定し、ハラハラドキドキ感を演出している点が見事です。１時間弱とスパンも短いながら話も二転三転し、小気味よくまとまったサスペンスの佳作ですね。 ただ殺し屋があまりに注意散漫でド素人過ぎますし、中盤で黒幕を観客に対して明かしてしまう一方、主人公サイドはそれに全く気づかないまま話が進展していく下りが大きな瑕疵になっており、いまいち突き抜けた感を味わえないのが残念です。