これ『源氏物語』を知らない人の方が楽しめるのかな？と思いました。 源氏物語の登場人物の扱いが雑すぎて、薄っぺらいのが残念です。 物語の途中で現代に戻るのですが、なぜあんな中途半端な所で？女御の人生をほんの少し垣間見て、現代に戻り論文か何かを書こうとしているのが何か違う気がしました。 源氏物語の世界はタフでしたたかで強くて優しい女性が多く、そこは同じで良かったです。人物の解釈が本来の物語と違うのですが。 倫子との結婚等は歴史(物語か？)が変わるじゃんと思いましたが、雷が幸せそうだったので良しですね。 現代に戻ってからの行動の意味が分からず。いやあの世界に戻りたいというのは分かるのですが、それが家族に対して平安の言葉や仕草をすることがイコールにならず…なぜ？ ラストの出会いは100%予想通りで、ちょっとくらいひねって欲しかったです。

NHKのヒット・ドラマの「いいね！光源氏くん」の真逆シチュエーションであるが、あらゆる意味で「真逆」である。 NHKの方は、「源氏物語」を平安時代の創作小説であることをきちんと踏まえ、その世界からキャラが実体を持って現代に登場するという全くのファンタジーであり、さらには本質的にはドタバタ・コメディであったと思う。 本作は、何やらタイム・スリップ的な描かれ方で、あたかも史実の中に飛び込むような感じでリアルに映像化され、出てくる人々は全てが「大真面目」である。 また、ヒロインについては究極のキャリアウーマンであり、ヤワな主人公とガッチリ対比され、ヤワなヤツには癒し系を当てがいますみたいな驕りも感じられ、決して愛すべき女性ではない。 正直、こんなのを見せられても面白いわけはなく、「プラダを着た悪魔」をもじったタイトル（原作モノらしいが）も如何なものかと思った。