
隣の唐十郎
6 years ago

Sumikkogurashi: Good to Be in the Corner
令和二年初映画鑑賞。大人も泣くとの評判とはいえ、簡単に[さて、泣くか!]とハンカチ握りしめて臨むという訳にはいかない。こういう映画は極限まで自己の邪念をそぎ落とし鑑賞してこそ作品の真価を受けとめられるのだ。 [すみっコぐらし]というキャラクターは、寒がり屋さん、恥ずかしがり屋さん(環境や対人関係の問題)、自分探し中(アイデンティティの喪失)、余りモノ(社会からドロップアウトした者)、ニセ者(逃亡者)といった[寄る辺なき者達]を極厚のオブラートで包み総称した、そこはかとなく哀しいキャラクター達である。分析すると何やら悲惨だが、彼らは皆、控えめに身を寄せ合う、愛おしい存在である。 噂に違わずよく出来た物語だった。[ひみつのコ(ひよこ)]の真実が明らかになる終盤からクライマックスの展開で胸が熱くなった。 優しい物語に、宮沢賢治の童話を読んだような温かい感動を覚え、私のうす汚れた心と顔がほんの少し洗われた気がしたので有りました。