レビュー
uboshito

uboshito

8 months ago

3.5


あなたを奪ったその日から

テレビ ・ 2025

平均 3.5

2025年07月15日に見ました。

前半、(誘拐した)子どもと食事をしている最中に、食卓の上で、主人公が捨てたその子どもの靴と同じものを出して「お靴が帰ってきてくれました〜!」とか言って、子ども(誘拐した)と二人でベタベタと靴を触るあたりで、料理の載った食卓の上で靴を触るとか、このドラマの制作者はかなり頭がおかしいと思った。 そんな感じで、前半は恨みがしつこく、全体としてイライラ、モヤモヤする展開がずっと続く割には、いわゆる「復讐もの」としてはパンチが弱すぎだし、何か現在の社会に一石を投じるようなまっとうな価値観を提示するでもなく、このドラマの存在意義は何か?と絶望しかけた。 しかし中盤、主人公が敵の社長の会社に入社したあたりから「おや…?」となり、そこからお互いの人となりを知るパートは、人間ドラマとしてなかなか見応えがあった。同時に、主人公の娘が死んだ謎の究明と、誘拐した子の真相がバレてしまうのではないかというハラハラで後半は加速。 ラストもどうせ、かつての「mother」のように(motherでは主人公の動機も少女の置かれた環境もほぼこのドラマとは真逆だったが)タイーホされて終わるんだろ、と思っていただけに、このエンディングにはかなり驚かされた。おぉぉ、なるほどそっちに着地するのか! ということで、娘(誘拐した方)の母への想いには、不覚にも涙してしまった…最初はこの制作者は頭おかしいとか思ってたのに… ということで、フジテレビは現時点での経営状況(スポンサーがつかない)があるがゆえに、何がなんでも「良い話」にしないといけないと思って頑張った結果、奇妙な新しいタイプの家族像を爆誕させてドラマは終わった。北川景子は北川景子の割には迫真の演技をするという演技で頑張ったと思うけど、泣いてるシーンがまだ嘘くさい。スノーマンの彼はクソ野郎の役をうまく演じれていて良かったし、筒井道隆と仁村紗和は今回もおいしい役どころ。大森南朋が最後の最後まで「いい人」「いいパパ」に見えなかったところが、このドラマの魅力にもなっていた気がする。