レビュー
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4 years ago

4.0


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スカーフェイス

映画 ・ 1983

平均 3.7

いやー良かった。ギャングドンパチ物が苦手な私が楽しめた。なんとこの主人公、3時間もある映画で、徹底して成長しないクズである。そのクズに視聴者は感情移入してしまうのだからすごい。 トニーは田舎者であり、会話はクソ何とかの連発。母、妹、恋人、親友と全ての人間を不幸にしていく。 自分がこうするのが良いと思ったら、押しつけでも他人に強要する人がいる。彼はその究極系。しかしそこに根拠などない、彼は空っぽの人間なのだ。 事実金を追い求めたが、本当の上流階級のように金の使い方を知らない。欲しい物が分からないまま、無意味な浪費を続ける。だからお高い女に飛びついたが、すぐに関係を悪化させてしまうわけで。 そして「世界はあなたの物」という言葉とともに中身のないギャングは派手に吹き飛んでしまう。これがカストロの言う革命であり、空っぽの破壊のその末路なんだ、という象徴に思えてしまう。 そんな中身のない人間に私は共感を覚える。だって私もそんなに中身のある人間ではないのだから。