レビュー
セイクク

セイクク

5 years ago

3.5


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映画 ・ 1954

平均 3.7

有名なフェリーニの傑作映画です。 正直この古い作品に現在の感覚で、演技が〜とかカメラワークが〜とかテンポが〜とかで、点数を付けるのは意味がないとは思いますが、正直な感想を綴りたいと思います。 まず鑑賞後の感想は「この時代に観たかったなぁ」でした。 いま観ても引き込まれるような部分のある作品で、当時観たらどんな印象だったんだろうとつい考えてしまいました。 ジェルソミーナを演じたジュリエッタ・マシーナは序盤の演技は正直微妙でしたが、話が進むにつれどんどん良くなり、釘づけになります。 ただジェルソミーナの演技で「頭が弱い」とは最後まで感じませんでしたので、これは時代背景もあると思います。 相手役のアンソニー・クインは野蛮人を高レベルの演技力で見せます。 しかし私の中で1番引き込まれたのは綱渡り芸人のリチャード・ベイスハートでした。 普段はおちゃらけていますが、芸人としての物悲しさと孤独な人生の哀愁を漂わせ、ジェルソミーナに語る小石の話は映画史上屈指の場面だと思います。 この綱渡り芸人の扱いが、その後の展開で重要視されなかったのは非常に残念でしたね。 ここを膨らませたら…印象が全く違った物になったと感じました。 名作だとは思いますが、面白くなってくるのが中盤以降からというのとラストの展開が現在ではなかなか感動しづらいので、個人的には同じ白黒映画の「ローマの休日」「未知への飛行」「十二人の怒れる男」「情婦」等を超えることはありませんでした。 それにしても1954年の映画を現在目線で鑑賞だと色々と難しいなぁ。