レビュー
dreamer

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4 years ago

5.0


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遠い夜明け

映画 ・ 1987

平均 3.6

1990年2月、28年間、獄中にあったアフリカ民族会議(ANC)の指導者ネルソン・マンデラ氏が釈放されたニュースが全世界に流れた。 「ガンジー」などのリチャード・アッテンボロー監督は、長年、人種問題に取り組んできた信念の映画作家だ。 この映画「遠い夜明け」は、マンデラ氏の釈放を予言したような作品で、原作を書いた実在のドナルド・ウッズの体験をもとに映画化されていて、舞台は南アフリカ、1975年の11月から、この物語は始まります。 反アパルトヘイトの黒人運動家ビコ(デンゼル・ワシントン)と、新聞社のウッズ編集長(ケヴィン・クライン)との運命的な出会いがストーリーの発端になります。 南アフリカの新聞社のウッズ編集長のところへ、黒人女性ランベール医師が訪れる。 黒人運動家ビコを批判した記事を載せたことに対する抗議だった。このことがきっかけになって、ウッズはビコに会う運命になったのです。 ビコは警察の監視下にあったが、彼とその仲間たちは、コミュニティセンターを建設して、自主独立の準備を進めていた。 ウッズは、ビコの人間性と理論に次第に共感を覚えて、記事の面でも協力的になっていくが、南アの権力者たちは、そんなウッズの行動を好ましく思わない。 ある夜、コミュニティセンターが襲撃されるという事件が起きる。 犯人は、警察だった。ウッズは、目撃者がいることを親しいクルーガー警視総監に相談に行く。 ところが、この警視総監は、アパルトヘイトの強力な推進者であったため、当局の黒人弾圧は一層厳しくなっていく。 ビコは、ケープタウンの集会へ向かう途中、検問にあって逮捕される。そして、厳しい拷問の末、死亡するという事件が起こった。 この国の将来を憂えるウッズは、新聞記者としての使命、あるいは人間として、南アフリカの現状を全世界に訴えたいと決心する。 だが、当局に監視されているウッズは、出国することが出来ない。 このような状況の中、イギリスから本の出版の話がもちあがると、ウッズは亡命することを決意する。 そして、1977年の大晦日の夜、神父に変装したウッズは、仲間の黒人たちの協力を得て国境を越えることになる------。 歴史的にみれば、白人が南アフリカに渡って国をつくったのは1652年。 当時の南アフリカの人口は2,900万人で、そのうち白人は450万人にすぎない。 各国の上映では、さまざまな論争を巻き起こしたと言われているが、「遠い夜明け」は、あくまでも人間としての人道的な視点、中立的な視点を失っていないからこそ、感動を呼ぶのだと思う。