レビュー
【デ・ニーロのスカッと無双】 インターンながらその“年の功”で周りから頼られて行くダンディシニアは、オシャレで非の打ち所もなくもはや無双状態。映画を通して描かれるこれ以上ない男女間の信頼関係に憧れる。 ◆概要 出演は「プラダを着た悪魔」のアン・ハサウェイ、「ゴッドファーザー PART II」のロバート・デ・ニーロ。監督・脚本は「恋愛適齢期」のナンシー・マイヤーズ。衣装は「セックス・アンド・サ・シティ2」スタッフによるもの。 ◆ストーリー 人気ファッションサイトのCEOを務め仕事と家庭を両立させるジュールズにある日、シニアインターンのベンがアシスタントとして就く。ジュールズはベンから様々な助言をもらい、次第に心を通わせていくが、そこに彼女の人生最大の試練が訪れる。 ◆感想 なんとも言えない映画全体のあたたかさ。ベン(ロバート・デニーロ)の“年の功”による助言によって登場人物達が一人一人幸せになっていく様は、どこかベンの存在が神々しくすら感じる。自分の周りにもいるキャリアエキスパートやご長寿、そんな人達への敬意をもっと持ちたくなる、そんな優しさに溢れた映画だった。 ◆以下ネタバレ◆ ベンの周りで起こる出来事がとにかくやりすぎず派手過ぎず、コミカルで見やすい。ジェイソンとベッキーの仲をうまくハンカチでとり持つあたり然り、社員一人一人に好かれ、ジュールズとそのママとのピンチを救う辺りも笑えたし笑、自分の中に年の功への敬意が自然と高まっていくようなそんな感覚だった。 極め付けは、CEOを迎えない決断を伝えに来たジュールズに、それを聞く前から全てを悟るベンのシーン。もうロバートデニーロ無双と言ってもいいほど、ベンが全てを悟っていて周りのわだかまりを優しくほぐしていく図式が心地よかったし、いつか自分もこんな存在になれたらと憧れる気持ちにもなった。 そしてもう一つは、ベンとジュールズとの人間関係。性別も立場も違う関係性の中で、“一緒の墓に入る”事を決めるほどの揺るぎない信頼関係。製作陣が描きたかったこの映画ならではの、ロマンス映画に出来ない映画の芯、代表的な表現だったと思う。 ハズレかもしれないけど、ラストのジュールズがベンの太極拳に混じるシーンは、“7時間以上の睡眠”を今後ジュールズが取りながら、豊かな人間生活を送っていく、そして会社も周りの人間も幸せになっていく事の表現だったと解釈。ゆっくりと太極拳をするジュールズの笑顔が素敵でした。 余談だけど、いいことがあるとベルを鳴らすあの会社が素晴らしい。マッサージ師が常駐しているのも素晴らしい。ベンが机を片付けた事にベルを鳴らしたのも素晴らしい。いい会社でした! 結論。ベンのように、僕も今後必ずハンカチを持ち歩こうと思います笑
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