レビュー
人を選ぶことは間違い無いですが、良いアニメでした。 引き込まれてあっっっっと言う間に見終わってしまいました。 さすが大森監督。群像劇で人間を描くのが上手い。 司が可哀想な話、というレビューがかなり心に残った状態で視聴しましたが、贔屓目に見てもかなり可哀想。というか…なんかもうみんな可哀想。 救われる人が一人もいないのに、意外と「絶対的なクズ」が居らず、人間がしっかり描かれているところもまたニクい。 「俺を否定するな!」という言葉が、表している。 自分の全てだった林さんとの絆を悟に奪われた形にさせられた挙句、全く人格を肯定されない状態で幼少から思春期の12年間を過ごした司は、そこがヒロキや悟とは違ってしまったんだろうな。 「pet」というあまりにも特殊な設定。 理解しようと、あまり深く考えてしまうと、作品の楽しみ方の本質を見失う気がします。 petの持つ記憶の世界観は私のような凡人には理解も共感もできないんだけど、「記憶」をサイコロジーに捉えていて、愛着理論にも通じるものがある。 「記憶を書き換える」「絆を利用する」この行為の残酷さがすごくよく分かる。 だからこそ、ただの異能力モノではなく切ないヒューマンドラマとして見られるんです。 とても面白かったです。 原作が打ち切りになっているらしいですが、是非続編を作っていただきたい…!
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