
てる

獣兵衛忍風帖
平均 3.3
これ原作ないのね。どこかで観たことがあるような画だし、有名な漫画があるのかと思っていた。 1993年の作品です。32年前。映像の作り方が今とは全然異なるので、比べるのもどうかと思うけど、すごい良くできた作品だ。てかってか光ってるし、よく動く。 ストーリーはやはり時代を感じる。内容は古い時代劇だ。時代劇といえば、やはり浪人が主人公だ。腕が立つ浪人が事件に巻き込まれ、あっさり解決して去っていく。今回は浪人ではあるけど、事件に深い因縁がある人物が主人公だった。 最近の作品にはないストーリー構成で、懐かしさを覚える。 単編のハードボイルド作品。そもそもハードボイルドというものが絶滅しつつある。男臭い作品がない。それはアニメに限ったことではない。というか、アニメでこの手の作品自体、当時でもかなり珍しかったのではないだろうか。 海外でもかなり人気があったそうだ。西部劇も浪人とか風来坊とか好きだもんね。クリント・イーストウッドが浮かぶ。 最近のゆるいアニメを観ていて、この作品を観ると、背筋が伸びる。いつもアニメは流して観てしまうけど、この作品はしっかり観なければと気を引き締められる。 92分と短い作品だったけど、内容は詰まっていた。仁義、悪漢、くノ一、曲者、忍者、暗躍、様々なキーワードが散りばめられているが、内容自体はシンプルで見やすい。 数々の曲者の強敵が表れるが、主人公が苦戦しつつも倒していくのは、楽しい。面白いポイントはしっかり押さえている。しかも、アニメでないと出せない表現もふんだんにあり、映像としても飽きることがない。面白い作品であった。 それにしても、山ちゃんカッコイイ。 今もカッコイイ芝居は当然できるのだろうが、最近はめっきり聞かない。コメディぽい芝居も面白いし、好きではある。だけど、『カウボーイ・ビバップ』のスパイクのようなカッコイイ役こそ山ちゃんの本領だ。 30年以上前なので、今より声に張りがある。獣兵衛の声は山ちゃん以外に考えられない。この当時の山ちゃんの嵌り役だ。男気があり、頼り甲斐もあるのだけど、張りつめすぎず、少し肩の力が抜けた芝居。 さすがだなぁ。こんな役もやってたんだねぇ。器用すぎて、色んな役をやらされてるけど、こういうカッコイイ役とか、悪役とかもっとやってほしい。