レビュー
戦時中、京都帝大で原子爆弾の研究をしていた科学者を描いたシリアスドラマです。 日米の学者達は、その研究が悲惨な結果を招くことを認識せずに学問的好奇心に突き動かされて開発を続けてしまいました。本作は、そんな科学者科学者達の姿を再現していますが、実は科学者礼賛のドラマではありません。 原爆が京都で爆破するところを比叡山で見るという息子に、「科学者とは、そんなに偉いのか。」「私はここを動かん。それが科学者の息子を持った母親の責任や」と厳しい表情で田中裕子演じる母親が語り、科学者の科学万能の考え方に対する深く静かな批判していますが、これこそ本作のテーマだと考えます。本作の主役は柳楽優弥ですが、この台詞だけで田中裕子が全てをさらってしまいました。田中裕子恐るべしです。 柳楽優弥が戦時中の服装で現在の原爆ドームに立ち入るシーンの必要性は疑問です。
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