レビュー
ベルギー出身のジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ兄弟、製作・監督・脚本による1999年のベルギー・フランス映画 ・ 第52回カンヌ国際映画祭でパルム・ドールと女優賞を受賞した ・ キャンプ場のトレーラーハウスで酒浸りの母と暮らす少女ロゼッタ(エミリー・ドゥケンヌ)。ある日、彼女は理由もなく職場をクビになってしまう。ロゼッタは厳しい社会の現実にぶつかりながらも必死で新しい仕事を探し続けるのだが…。 ・ パルム・ドールを2度も受賞しているカンヌの申し子ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ兄弟。彼らが映し出すのは、少女の目に写る厳しい現実。日本人の大好きな華やかなヨーロッパの違う一面。綺麗な世界を観てばかりでは、理解できないものもある。 ・ ロゼッタはただ普通に人間らしく生きたいだけだが、アル中の母と厳しい現実により思った通りにならない。まるでロゼッタに密着したドキュメンタリーのような映画だ。同じ立場だったらと考えたら、ロゼッタの選択を誰も責めることはできないだろう。 ・ 二千人のオーディションから選ばれ、映画デビューにして女優賞を受賞したエミリー・ドゥケンヌ。彼女の持つ無垢な雰囲気が、ロゼッタの哀愁を引き立てている。 ・ レンタル店にアカデミー賞の棚があっても、カンヌ・ヴェネツィア・ベルリンなどの国際映画祭の棚は見かけない。それは嘆かわしいことだ。ジム・ジャームッシュ、北野武、レオス・カラックス、デヴィッド・リンチといった天才たちを抑えてパルム・ドールを受賞した作品。気になるでしょ?
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