レビュー
【2Dが4DXに変わる映画】 御体長100メートルをこえるゴジラが巨大モンスター達と大暴れ。桁違いなど迫力の映像で、2Dで見てるのにもはや劇場が揺れる程の衝撃。日本のコンテンツがハリウッドで活躍する誇りもマックス。 ◆概要 ハリウッド版「GODZILLA ゴジラ」('14)シリーズ第2作。レジェンダリー・エンターテイメントと東宝が提携するモンスター・ユニバース第3作で、次作『Godzilla vs. Kong』('20)も制作中。ゴジラ生誕65周年記念作品。監督は「X-MEN:アポカリプス」脚本のマイケル・ドハティ。出演は「マンチェスター・バイ・ザ・シー」のカイル・チャンドラー、「シェイプ・オブ・ウォーター」のサリー・ホーキンス、チャン・ツィイーの他、前作に引き続き渡辺謙も。 ◆ストーリー 前作から5年後の世界。モスラ、ラドン、キングギドラなど続々と復活する怪獣たちとゴジラが、世界の覇権をかけて戦う。未確認生物特務機関「モナーク」の人々が世界の破滅を阻止しようと奮闘するが…。 ◆感想 とにかく迫力がすごい。ここ数年「ランペイジ 巨獣大乱闘」「MEG ザ・モンスター」など巨獣モノの迫力とリアルさが猛スピードで進化する中、「キングコング 髑髏島の巨神」に続き、完全にその迫力・桁違いのスケールに圧倒された作品。ラドンが飛行機を追うシーンや、ラドンとギドラの空中戦など他に見ない“巨獣の空中戦”でまずもう目がテン。ゴジラとギドラの吐炎合戦ももちろん迫力たっぷり、その巨身の二体がぶつかり合う激しい衝撃で2Dの劇場すら揺れる感覚になる。これを4DXで観た人は衝撃で死にかけるんじゃないかと推測する笑。 人とモンスターとのサイズ比が分かる映像の作り方も効果的。冒頭のモスラを見上げる研究所員だったり、人間達の頭上で繰り広げられるゴジラとギドラの肉弾戦、渡辺謙がゴジラに触れるシーンなど、何百倍もあるモンスターとの体の差が分かる映像が何度も差し込まれる。その事で、モンスターの動き一つ一つのエネルギーの大きさが伝わってくるし、モンスターバトルの迫力が何倍にも膨らんで、グッと没入できる。 あとは、やっぱりゴジラという日本のコンテンツがハリウッド映画化される誇り。「名探偵ピカチュウ」に続き、むずがゆくすらなる原作愛もちらほら。エンドロールだけでなく劇中にも使われるゴジラのあのテーマや、前作に続いての渡辺謙の重役っぷり(英語ゼリフ続きの中で“ゴジラ”の発音だけは日本語のままなのも、唯一英語字幕がかかるゴジラとのシーンもいい!)。映倫マークの入る映画のタイトルバックにカタカナのゴジラがあったのもシビれる!東宝とレジェンダリー・エンターテイメントが作るこのモンスターバースという世界観に、しっかり日本愛・原作愛を入れてくれているのがありがたい。 ◆ 以下ネタバレ ◆ ストーリーは、初心者には少しついていくのが難しいかもしれないけど、最終的に映画のタイトル通り「キング・オブ・モンスターズ」なのが爽快そのもの。ギドラが消えた後、巨大なモンスター達がゴジラともう一戦交えるのかと思いきや、次々とその前にひれ伏していく、まさにキングの誕生シーンは間違いなく鳥肌モノでした。 MCUやDCEUなど、一つの世界観で別々のコンテンツどうしが共存していくのは、絶対的なワクワク感がある。本作のモンスターバースについても、まるでアベンジャーズに日本のヒーローが参加するかのような、日本のコンテンツがアメリカ映画で活躍するというワクワク感と爽快感。本作で何度もチラつかせた髑髏島とキングコング、ラストに描かれたキングコング対ゴジラの構図、そしてギドラの死骸(?)。次作「ゴジラVSキングコング」は、個人的にはゴジラもキングコングも正義であって、対峙するというよりはギドラの死骸がキーになってくると読んでます。いずれにしても、ワクワク感がMAXに至るだろう次作が今から待ち遠しくて仕方ない!
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