レビュー
カンフージャングルでは不気味すぎる連続殺人鬼だったワン・バオチャン、小柄だけど頑丈そうな体つきや素朴な顔立ちはかわいくて(好み)山から降りてきたばかりの世間知らずの道士の役にぴったり。そうは言っても本物のshaolin monk(元)ということで身のこなしも美しい。この人いつまでもわかものの役できそう。 ただ話はどうも掴みづらい。要するに体よく山を追い出された元・道士が俗世にまみれた人々からもまた様々なことを学んでゆくということなんだけど…そのせいでアクションの中心はバオチャンではない。仔犬のように素直でいたずらっぽい、純真なハー・アンシァが築く人間関係は温かいものもあればそうでないものもあり、また1人の人間の中に尊いものと醜いものが矛盾なく存在するさまがえがかれるなどエピソードを個々で見れば興味深くはあるんだけど全体としてまとまりがない。ナレーションの人物も全く出てこなくて残念(これって寺でアレした子とかそういうわけではないんだよね…?)。背景とかセットとかめちゃくちゃきれいなのでまじめな映画と思いきや、ワイヤーやCG、爆発をふんだんに使った派手なアクションはサイキック感というか周星馳ぽさがあって頭が混乱した! チャン・クォックワンしゃくれてないの珍しいなとか、ジャッキー息子若い頃のジャッキーにめちゃくちゃ似てるなとか、色々楽しめるとこはある。あっそれからさりげなくカンフートラベラーの人が出てきて笑ってしまった…反射的に「真面目な顔して笑わせてくる人」と認識してしまう…。 まあ、これで一つ微妙に気になってるやつを消化したぞ。例の如くそれなりに楽しんだ。
いいね 1コメント 0


    • 出典
    • サービス利用規約
    • プライバシーポリシー
    • 会社案内
    • © 2024 by WATCHA, Inc. All rights reserved.