レビュー
nacchi

nacchi

3 years ago

4.5


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トランスアメリカ

映画 ・ 2005

平均 3.5

2013年10月20日に見ました。

題材が題材なので好みはあると思いますが、私は好きな映画でした。 性同一性障害のブリー。彼女は女性になるための手術を控えていた。そんな“彼女”の前に、突然トビーという少年の存在が現れる。彼はブリーが男性として生きていたころ、幼馴染の女性との間に出来た息子であることが判明する。幼馴染の女性は妊娠をブリーに告げずに出産、その後亡くなりドビーは養父の元で育てられた。しかし養父の元を脱走したドビーは売春を繰り返しては補導され、ブリーの元へ連絡が入ったのだった。過去と決別し、完全な女性になりたいブリーには受け入れがたい真実。ブリーにとって唯一の友人といえばカウンセラーの女性くらい。その女性に手術の同意書にサインを貰うはずが、彼女はドビーのことを知ると「自分と向き合って」とサインを拒否する。ブリーは同意書の為にドビーに会いに行くが、施設職員のフリをして保釈金を支払い、養父の元へ送り返す旅に出る。 「未成年の売春」、「性同一性障害」とテーマは重いけど、アメリカ横断をとおして愛を忘れてしまった親と愛を知らない息子の複雑な関係を、ハートフルに描き出していると思います。ブリー演じるフェリシティ・ハフマン。女性になる手術を控えた男性という難しい役柄だと思うけど、ユーモラスで説得力のある人物を演じ挙げたと思います。そして、ケヴィン・ゼガーズ演じるトビー。ザック・エフロンに似てるなー!と思ったのは置いておいて、彼はセクシーですね。彼が売春する少年を演じているのはシャレにならない感じが致します。それ以外に自己表現の仕方を知らないんだろうなあ。そんな2人はぶつかりながら、紆余曲折を経てアメリカ縦断を果たす。人目につかないように生きてきたブリーと、光を浴びる場所へ行けなかったトビー。ブリーの家族との交流の中で、トビーもブリーを理解するし、ブリーもトビーを受け入れるようになる。ブリーは過去を忘れるのではなく、過去を抱えて進みだす。 性同一性障害や売春を特殊なテーマとしてとらえるのではなく、他者から理解されない人間の不安や孤独をとして描き出しているのが良いと思いました。