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レビュー
cocoa
3 years ago
隔たる世界の2人
映画 · 2020
3.5
第93回アカデミー賞の「短編実写映画賞」でオスカーを獲得。 約30分で描いた人種差別問題のループもの。 グラフィックデザイナーの黒人男性カーター(ジョーイ・アッドバス)は女性と一夜を過ごし、朝方、家に帰ろうとすると白人警官メルクと出会う。 職務質問や所持品検査に抵抗するとカーターは地面に押さえ付けられ窒息死してしまう。 このシーンは実際の事件の映像そのままで圧迫されて苦しむ様子に胸が痛くなる。 そしてまたカーターは女性の部屋で目を覚ますシーンに戻ります。 いわゆる「タイムループ」ものはあまり好みじゃないけれど、カーターが何とかしてこの状況を変えて抜け出すんだと決意する様子や、変わりそうで変わらない結果には観ていて絶望感を感じる作品でした。 「会話の力」で何とかしようとするカーター。 一瞬だけ話がわかるようになった白人警官メルク。 この警官がループを知っていて楽しんでいるのはとても恐怖。 やっぱり根本は変わらず、虚しさだけが残る結末です。 人種差別の根強さはずっと言われているけれど、黒人だけでなくアジア人に対するヘイトクライムも問題になっている現代。 シンプルな作りでこの短編を撮った大きな意味を感じられました。
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