レビュー
子供を含めて村の人々の顔と名前、それぞれの立場、ヒエラルキーが、すぐにはつかみづらいと思った。 また、事件が順番どおりに羅列されるが、何がどのように関係性を持って、一体何のために、だれ(複数かもしれない)の思惑で・・というところは・・・??という感じ。 さらに、カメラがじれったくなるほど固定されており、限られた画面の中を人間が右往左往する。つまり、まるで確信犯のように「記録的」である。 まあ、一言でいえば、それぞれ深さに高低差はあるものの、人間の持つ「闇」を、ざらついたタッチで羅列した記録フィルム・・みたいな作品だと思う。 私が最近鑑賞した映画の中で、最も嫌な映画が「ピアニスト」、最も不快だったのが新旧「ファニー・ゲーム」なのだが、それにも懲りずハネケを観たのは、「隠された記憶」の妙なサスペンス性が気になったからだ。本作も、何やらその雰囲気があり、さらには時代性を醸し出すためのモノクロ表現ということで、大いに興味津々で見始めたのだが、途中で何だがバカらしくなってきた。
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